使い方に迷ってしまうビジネス敬語もあるものです。
迷いやすい「ご存知のことと思い」を解説します。
「ご存知のことと思い」とは?
「ご存知」とはすでに知っていることを示す、丁寧な敬語です。
ある事柄について、先方が知っていたというニュアンスがあります。
「すでにご存知のことと思いますが」のように、会話文で使用します。
「ご存知のことと思い」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「ご存知のことと思い」を目上の方に用いると、失礼にあたることも。
後半の「思い」は敬語表現が含まれていないので、気になる場合は「存じますが」に変えて用いていきましょう。
「すでにご存知のことと存じますが」が、気を遣った場合の言い方です。
「ご存知のことと思い」を使った例文
・『風の噂でご存知のことと思いますが』
・『こちらの業界に長いので、ご存知のことと思いますが』
・『私よりご存知のことと思いますが』
「ご存知のことと思い」の類語や敬語での言いかえ
言いかえの表現を知っておくと、ビジネスシーンで差がつくもの。
類語や敬語を見ていきましょう。
「ご存知のことと思い」の類似表現
同じような言い方に「お聞き及びかと存じますが」も挙げられます。
新しい情報をお伝えする時に、クッション用語として前に用います。
「お聞き及びかと存じますが、明日のミーティングは体調不良の方が多いので、中止となりました」のように使用してみましょう。
「ご存知のことと思い」の敬語表現
敬いの言い方に「ご承知」もあります。
「ご承知」とは、ある事情に精通していること、よく知っている状態をあらわします。
そのため「ご承知のことと存じますが」とすると「すでにご存知かと思いますが」の丁寧な表現になります。
「ご承知のことと存じますが、取引先のA社がB社と経営統合するそうです」のように、報告文としても使えます。
上のポジションの方に使える言い方なので、覚えておきましょう。
「ご存知のことと思い」の返答や返信例
こちらの文には「すでに知っている案件だと思いますが」というニュアンスがあります。
前置きとして用いられるので過剰に反応せず、まずはその内容に耳を傾けておきましょう。
「教えていただき、ありがとうございます」が返答例になります。
まとめ
「ご存知のことと思い」について、解説しました。
言いかえの表現も学んで、ビジネスに役立ててください。