みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「体調を案じております」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「体調を案じております」とは?
「体調を案じる」という言葉がよく使われており、読み方は「たいちょうをあんじる」で、相手の健康状態を気に掛ける、または心配するという意味合いの言葉です。
「案じる」を「案じます」と丁寧な言い方にして、さらに敬語表現にしたのが「案じております」になります。
つまり、「体調を案じております」とは、相手の健康状態について気に掛けています、健康かどうかを心配していますといった気持ちを伝える言葉となります。
「体調を案じております」の使い方や注意点
相手の健康状態に不安がある、あるいは体調を崩してしまっていることを知り、相手に思いやりの言葉として伝える際に使われているのが、「体調を案じております」になります。
「案じております」には、「心配しております」という意味合いがありますが、そのままストレートに述べるのではなく、遠回しのニュアンスで「案じて」を使っているのがポイントです。
これは、体調に不安を抱えているのは相手であるため、直接的に「心配です」「大丈夫ですか」といった言葉を発してしまうのは、相手にとって負担やストレスに繋がってしまうため、それを避けるための「思いやりの表現」というわけです。
「案」という文字は「安」+「木」の文字で成り立ち、「安定した木造りの物」というニュアンスから「机」を指す言葉として使われていたようです。
ここから、「安定しているかどうか」という意味合いに発展し、「評価」「計画」「予想」といった意味合いとして使われるようになったといわれています。
「健康」=「体調が安定している」といったニュアンスと捉えれば、「体調の安定」に対して「安定しているか気に掛ける」を「体調を案じております」と表現することに合点がいくでしょう。
「体調を案じております」の言い換え
・『体調を心配しております』
・『体調はいかがですか』
・『具合はいかがですか』
・『体調はどうですか』
・『具合はどうですか』
・『お身体はいかがですか』
・『ご気分はいかがですか』
・『健康を気に掛けています』
・『健康かどうかが心配です』
いずれも相手の体調を気に掛ける言葉で、カジュアルな表現として日常会話の中で使われているフレーズもあります。
相手との立場関係や状況を見極めて使い分けると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか。
「体調を案じております」は、相手の体調を思いやる言葉です。
よく似た言葉に「お元気ですか」がありますが、「体調を案じて」いる時点で相手の体調に不安がある状態であることを理解しておくと、「お元気ですか」が不適切であることが分かるでしょう。
「体調を案じております」には、日本語ならではの配慮ある表現が感じられることから、ビジネスシーンでも役立つフレーズとなっています。