この記事では「お渡しいたしました」について解説をします。
「お渡しいたしました」とは?意味
話し手が持っているものを聞き手に与えた、という意味です。
「お渡し」は「渡す」を敬意を示す表現にしたものです。
「渡す」を連用形にすると「渡し」になります。
動詞の連用形に「お」をつけて、その後に「いたします」を続けた形で、謙譲の意を表します。
「いたしました」は「いたします」を過去の形にしたものです。
「た」に動作や行為が過去に行われた意があります。
「ました」の「まし」は「ます」のことで、敬意を表す語です。
「お渡しいたしました」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
この言葉は、過去に話し手から聞き手に何かを渡しており、その渡したものを話題に出すときに用います。
たとえば、Aさんが自社のサンプルをB社の人に渡したとします。
食品のサンプルで賞味期限があります。
「食べよう」と思って購入したものはすぐに食べるので、賞味期限をそれほど気にする必要はないでしょう。
しかし、一方的に渡されたサンプルの場合、「食べよう」と思って手に入れたものではないので、そのまま放置してしまいがちです。
そして、いつの間にか賞味期限が切れていることが珍しくありません。
Aさんはそれを気にして、「渡したサンプルの賞味期限に気をつけてください」と、B社の人に伝えておくことにしました。
その際にこの言葉を使うことができます。
「ました」と過去の形になっているので、すでに何かは渡しています。
これから渡すのであれば、「お渡しいたします」となります。
渡すものは、手にとることができるものの場合もあれば、データのような手にとることができないものの場合もあります。
「お渡しいたしました」を使った例文
・『お渡しいたしました資料に目を通していただけると幸いです』
「お渡しいたしました」の返答や返信例
この後に何が伝えられるかによって対応の仕方が変わります。
渡したものに目を通してください、というのであれば、そのものに目を通すようにしましょう。
必要な情報が書かれているからこそ、目を通すようにと伝えています。
間違えて渡してしまったので捨ててください、ということもあります。
その場合は、持っていても何かに使うことはないでしょうから、捨てて構いません。
情報が漏洩しないように捨て方に気をつけてください。
使ってくださいという場合であれば、渡されたものを使って構いません。
まとめ
この言葉は、話し手から聞き手に何かを渡しているときに用います。
渡したものを話題に出したいときに用いるものです。
使ってください、目を通してくださいなど、後にさまざまな言葉を続けることができます。