みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「花冷えの日々が続いておりますが」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「花冷えの日々が続いておりますが」とは?
「花冷え」とは、桜の咲く時期の急な寒さを表す言葉です。
ようやく春が訪れて暖かくなってきたかと思えば急な寒気がやって来る、これを「花冷え」と呼ぶわけです。
「花冷えの日々が続いておりますが」は、そういった季節の場面を切り取った言葉ですが、「時候の挨拶」という文書やメールなどの冒頭で述べられる表現のひとつです。
「花冷えの日々が続いておりますが」の使い方や注意点
「花冷えの日々が続いておりますが」は、「暖かな春が来て、桜のほころぶ季節となっても、また寒気が戻り寒い日が続く様子」を表した時候の挨拶です。
寒暖の差が激しいと体調を崩しやすく、気も滅入るものです。
そういった季節の変り目に気付き、相手の体調を気遣う思いやりの挨拶が「花冷えの日々が続いておりますが」になります。
時候の挨拶には大きく分けて二つの表現があり、ひとつは漢語調、もうひとつは口語調です。
漢語調は主に「花冷えの候」という言い方、口語調は「花冷えの日々が続いておりますが」といった言い方になります。
これらの言葉に続けて、「いかがお過ごしでしょうか」などの“相手を気遣う”表現を述べます。
注意点としては、漢語調と口語調を重ねて述べることはないことです。
「花冷えの候、花冷えの季節となりました」のような重ねる表現は避けるよう注意しましょう。
「花冷えの日々が続いておりますが」の言い換え
・『花冷えの折から、ご健勝のことと存じます』
・『花冷えの候、いかがお過ごしでしょうか』
・『花冷えの季節、お身体大切になさっていますか』
・『花冷えの春、ご機嫌いかがでしょうか』
・『春分の候、貴社におかれましては益々ご健勝のこととお喜び申し上げます』
・『春風の候、貴社におかれましては益々ご繁栄のこととお慶び申し上げます』
・『春爛漫の候、貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます』
時候の挨拶に続けて、相手の立場や状況に配慮した言葉を述べ、四季折々の表情と相手への思いやりを挨拶としているわけです。
この組み合わせで「時候の挨拶」と呼んでも良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか。
「花冷えの日々が続いておりますが」は、春の訪れに気付き、寒暖の変化に相手を思いやる素敵な時候の挨拶です。
時と季節は移り行くものですから、一言に“春”と言ってもその表情は様々です。
挨拶を述べるタイミングで、その時に感じたあなたなりの“春”を、言葉に乗せて届けてみてください。