みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「秋の訪れを感じるころとなりました」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「秋の訪れを感じるころとなりました」とは?
季節や気候に関する表現として、手紙の冒頭に書く言葉を「時候の挨拶」と言います。
「秋の訪れを感じるころとなりました」は秋の時候の挨拶で、9月から10月にかけて使われています。
「秋の訪れ」を感じる場面は多く、また、その感覚にも個人差があります。
夕方になると爽やかな風が吹いてきたり、朝晩の冷え込みを感じるようになったりと、日々の暮らしの中に秋の雰囲気を感じた際に、「秋の訪れ」を使うことが出来そうです。
「秋の訪れを感じるころとなりました」の使い方や注意点
暦の上での「秋」は、毎年8月7日から22日頃の立秋から始まり、立冬の前日までを指します。
「秋の訪れ」と表現するには、立秋を過ぎたあたりからが相応しいと言えるでしょう。
実際の気候としては、8月はかなりの暑さがあるため、「秋」の足音に気付くには、日頃から意識する必要があるかも知れません。
手紙や文章で「時候の挨拶」を用いる場合には、暦上の四季や時節に加え、実際の気候も配慮することになります。
ですから、立秋を過ぎてはいても、気温の変化や草木の様子、空模様や風の薫りなども踏まえて、挨拶の表現を選ぶよう注意したいところです。
また、「時候の挨拶」の後に続けて、「相手の状況を気遣う言葉」を伝えるのが一般的です。
例えば、「秋の訪れを感じるころとなりましたが、いかがお過ごしでしょうか」といった表現がよく使われています。
ですから、「時候の挨拶」と「相手への気遣い」で、冒頭の挨拶文が完成するわけです。
「秋の訪れを感じるころとなりました」の言い換え
・『秋涼の候』
・『秋風の候』
・『秋晴れの候』
・『秋の訪れとともに涼しくなってまいりました』
・『秋風が吹く頃となりました』
・『秋晴れの季節を迎えました』
「〇〇の候」という表現を「漢語調」といい、「〇〇の頃になりました」のような表現を「口語調」といいます。
どちらも「時候の挨拶」として活用できます。
漢語調はフォーマルな場面に相応しい言い方として役立ちます。
これらの言い換えは、9月に入ってからの雰囲気が感じられるため、挨拶を用いるタイミングも踏まえて、言葉選びが出来るとよいでしょう。
まとめ
いかがでしたか。
「秋の訪れを感じるころとなりました」は、「時候の挨拶」と呼ばれる様式の言葉です。
日本の四季や時節に関する言葉で表現され、その季節ごとの背景や暮らしぶりを踏まえて、相手の状況を気遣う“思いやり”の言葉です。