「お気持ちは重々わかるのですが」とは?
ビジネスでの使い方や、敬語での言い換え方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「お気持ちは重々わかるのですが」とは?
はじめに「お気持ちは重々わかるのですが」の意味を解説していきます。
「重々」は「じゅうじゅう」と読みます。
これは「かさねがさね」という言葉から来ており、物事が幾重にも重ねっていることをしましています。
つそのため「重々」は「よくよく、しっかり」という意味で使われるのです。
ここでは「重々わかる」としていることから、「よくわかる」と同じ意味に考えてよいでしょう。
そのため「お気持ちは重々わかるのですが」は「気持ちはよくわかるが」を丁寧に表現したものという事ができるのです。
「お気持ちは重々わかるのですが」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「お気持ちは重々わかるのですが」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが取引先の企業と交渉していたとします。
相手はなんとか値下げは勘弁してほしいと言ってきています。
このような場面では「お気持ちは重々わかるのですが、妥協できません」と、相手に述べるとよいでしょう。
相手の気持ちや状況を十分に理解していることを先に示しつつも、こちらの要求をしっかりと伝達できるのです。
この言葉を使う場合の注意点は、相手に対し強い否定の印象を与える可能性があることです。
相手が十分に説明する前に、言葉を遮るように「お気持ちは重々わかるのですが」と使うとどうでしょうか。
ひどく失礼な印象を与えるはずです。
このように、状況によっては、相手の発言を遮ることになってしまうため、注意して使う必要があるのです。
「お気持ちは重々わかるのですが」を使った例文
ここでは「お気持ちは重々わかるのですが」を使った例文を挙げていきます。
例文のように「ですが」に対応する内容を、後ろに続けるのがよいでしょう。
・『お気持ちは重々わかるのですが譲歩しかねます』
・『お気持ちは重々わかるのですが賛成できません』
・『お気持ちは重々わかるのですが同意致しかねます』
「お気持ちは重々わかるのですが」の類語や敬語での言いかえ
それでは「お気持ちは重々わかるのですが」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「お気持ちは重々わかるのですが」の類似表現
まず「お気持ちは重々わかるのですが」の類似表現について解説します。
「お気持ちは」は「お心は」と言い換えられます。
表現は異なりますが、意味は概ね同じになります。
「お気持ちは重々わかるのですが」の敬語表現
つぎに「お気持ちは重々わかるのですが」を別の敬語表現で言い換えるとどうでしょうか。
例えば「お気持ちは重々承知しておりますが」という言い換えが可能です。
まとめ
このように「お気持ちは重々わかるのですが」という表現は、相手の意見を尊重する表現のように聞こえます。
しかし、使い方によっては相手の意見を遮ることもできるため、十分に注意して使用する必要があるのです。