みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「ご遠慮下さい」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「ご遠慮下さい」とは?
「ご遠慮」は「ごえんりょください」と読み、相手に対して特定の行動や振る舞いを慎み控えてもらうことを意味する言葉です。
「下さい」は丁寧語ですが、命令形としてのニュアンスを含みます。
つまり、「ご遠慮下さい」とは、相手にしてほしくない行動がある状況で、相手に慎み控えてもらえるようお願いする言葉です。
社会的なルールやマナー、あるいは、業務や取り組みに支障をきたす振る舞いなどに対して、注意を呼び掛ける言葉とも言えます。
「ご遠慮下さい」の使い方や注意点
公共の場で迷惑となる行為や、周囲とのトラブルを回避するため、特定の行動を制限することを伝えるメッセージとして使われているのが「ご遠慮下さい」です。
例えば、「近隣への迷惑となるためアイドリングはご遠慮下さい」や、「電車内でのスマホ通話はご遠慮下さい」のように使われています。
ビジネスシーンでも、「会議室での喫煙はご遠慮下さい」や「個室トイレの独占はご遠慮下さい」などが挙げられます。
文語や口語での活用でき、メールや文章の他、館内アナウンスや車内アナウンスでも使われています。
この言葉を使う上での注意点としては、「下さい」が命令形として受け取られる場合があることです。
上から目線のニュアンスとなると、相手も反感を抱いてしまうため、失礼な表現にならぬよう配慮したいところです。
そのためには、「下さい」を用いない言い回しで言い換えるのも、ひとつの方法です。
「ご遠慮下さい」の言い換え
・『ご遠慮願います』
・『ご遠慮くださいますようお願い申し上げます』
・『ご遠慮くださるようお願いします』
・『お控え願います』
・『お控えいただきたく存じます』
相手に行動を差し控えてもらう言い換えとなりますが、「ご遠慮」と「お控え」を用いた言い回しが一般的です。
また、相手に断りを伝える意味合いがあるため、一方的な言い方や失礼な表現にならぬよう配慮したいところです。
「下さい」を「お願いします」といった表現に言い換えると、相手を立てた丁寧な表現で伝えることが出来るでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「ご遠慮下さい」は、相手に特定の振る舞いを差し控えて欲しい場面で使われている言葉です。
喫煙やスマホ通話、車のアイドリングなど、周囲への迷惑を防ぐため、協力してもらう意図もあるでしょう。
公共の場や交通機関、職場環境において、誰もが気持ちよく過ごせるよう、各々がルールやマナーを守るよう心がけたいものです。