「お含みおきください」と「ご承知おきください」の違いとは?ビジネスでの使い方や例文など分かりやすく解釈

「お含みおきください」と「ご承知おきください」の違い ビジネス用語【一語】

この記事では、ビジネスシーンでもしばしば使われる慣用句の「お含みおきください」「ご承知おきください」の意味の違いや、使い方等を分かりやすく説明します。

「お含みおきください」とは?

「お含みおきください」とは「事情を理解して、心に留めておいて欲しいこと」を意味する言葉です。

「お含み」と敬語表現の接頭辞の「お」が使われ、また「くれ」の尊敬語である「ください」が使われているので、この慣用句は敬語表現なのです。

「お含みおきください」の使い方

・『来週は出張で不在となりますことを、お含みおきください』
・『納期は発注後1週間ですが、諸事情により若干の遅れが生じることがあることも、お含みおきください』


「ご承知おきください」とは?

「ご承知おきください」とは、「あらかじめ知った上で、了承しておいてください」という意味の言葉です。

この慣用句で使われている「承知」には、「事情などを知ること」そしてそれを「承諾する」と言うニュアンスが入った言葉です。

またこの慣用句は、「ご承知」と接頭辞の「ご」が使われ、さらに「くれ」の敬語表現の「ください」が使われているので敬語表現です。

「ご承知おきください」の使い方

・『来月から定休日を月曜から水曜に変更しますので、ご承知おきください』
・『記念品は先着1千名様までとさせていただきます。事前にご承知おきください』

「お含みおきください」と「ご承知おきください」の違い

「お含みおきください」とは「事情を理解して、心に留めておいて欲しいこと」を意味する敬語表現で、「ご承知おきください」とは、「あらかじめ知った上で、了承しておいてください」という意味の敬語表現の慣用句です。

ニュアンスは少し異なりますが、いずれも相手に何かを理解しておいて欲しいことを意味する言葉で、ほぼ同じ意味の慣用句であり、敬語表現です。

敬語表現なので、一般的にはいずれも目上の人に使える言葉と言えます。

しかしビジネスにおいては、目上の人には「ご承知おきください」を使うのは避けた方が良いとされています。

その理由は、「承知」「承知しました」と謙譲語表現で使われることが多いことから、上から目線に聞こえることと、2項で記したように「承知」には「承諾」のニュアンスが込められているため、強制的な表現に聞こえるからです。

従って、ビジネスシーンで目上の人に使う場合には、「ご承知おきください」ではなく、「お含みおきください」を使った方が良いのです。

そう言われると、何となく「お含みおきください」の方が柔らかい表現にも聞こえる気がします。

まとめ

「お含みおきください」とは「事情を理解して、心に留めておいて欲しいこと」を意味し、「ご承知おきください」とは「あらかじめ知った上で、了承しておいてください」という意味ですニュアンスは少し違いますが、意味はほぼ同じで、またいずれも敬語表現です。

しかし目上の人には先に説明した様に、「ご承知おきください」ではなく、「お含みおきください」を使った方が良いとされています。