「一員として」とは?
ビジネスでの使い方や、敬語での言い換え方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「一員として」とは?
はじめに「一員として」の意味を解説していきます。
「一員」は「団体の中のひとり、団体を構成するひとり人間」との意味があります。
これに「として」との表現が加わることで、「一員として」になります。
ビジネスで使われる場合は、「組織の一員として」や「チームの一員として」という使い方がされます。
ここで意味する「一員として」は、その団体を構成する一人の人間に求められる「何か」に言及する場合に使用されるのです。
そしてその「何か」は、能力だったり、心構えだったり、身だしなみや態度だったりするのです。
「一員として」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「一員として」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが会社のイベントでスピーチすることになったとします。
このような場面で便利に使えるのが「組織の一員として、恥ずかしくない行動を、常日頃より心がけております」と述べるとよいでしょう。
実はあまり中身のないメッセージではありますが、それなりに立派なことを言っているように聞こえるのです。
ここでは組織の一員である以上、ある特定の行動は恥ずかしいものであり、それを侵さないのが一員の務めであると発信しているのです。
この言葉を使う場合の注意点は、集団心理の乱用です。
多様性が求められる現代において、組織の一員であるという強制力を含む言葉は、時代に逆行しているとも言えるのです。
「一員として」を使った例文
ここでは「一員として」を使った例文を挙げていきます。
例文から分かる通り、「一員として」の後ろには何を続けてもなたいていは成立します。
・『組織の一員として、恥ずかしくない行動をします』
・『チームの一員として、胸を張れる成果を出します』
・『部門の一員として、立派に対応してみせます』
「一員として」の類語や敬語での言いかえ
それでは「一員として」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「一員として」の類似表現
まず「一員として」の類似表現について解説します。
「一員として」は「メンバーとして」と言い換えられます。
表現は異なりますが、意味は概ね同じになります。
「一員として」の敬語表現
つぎに「一員として」を敬語表現にするのは困難です。
しかし、相手に対する敬意を示す言葉と組み合わせることが可能です。
例えば「貴社の一員として」という表現が可能です。
まとめ
このように「一員として」という表現は、所属する組織と、その構成員であることの責務に言及する言葉です。
集団心理を乱用した使い方につながる危険もあるため、十分な配慮のもとに使用するのがよいでしょう。