ビジネスシーンにおいて、「割愛します」はよく使われています。
この言葉の意味、使い方と注意点、言い換えや言い回しについて、詳しく解説していきます。
「割愛します」の意味とは?
「割愛」とは、「やむを得ず省略する、惜しみながら捨てる」という意味があります。
ですから「割愛します」は、「残念ですが、省略します」というニュアンスを伝える言葉です。
「割愛します」の使い方と注意点
「割愛します」を用いて「惜しみながらも省略する」といったニュアンスを表現する場面は、ビジネスシーンや日常の中によくあります。
例えば、会議などで「時間の都合上、資料の説明は割愛させていただきますので、後ほどご確認くださいますようお願いいたします」と使うケース。
あるいは、冠婚葬祭では「多数いただいております弔電のご紹介は割愛させていただきます」と、暮らしの中でも使われています。
注意点は、「割愛」という言葉自体は敬語ではないということです。
かしこまった場面で使うには、丁寧な表現として工夫する必要があります。
「割愛します」の言い換えや言い回し
ビジネスシーンで「割愛します」のような意味合いを表現するには、どういった言い回しや言い換えが相応しいか、いくつか例を挙げて紹介していきます。
・「省略します」
「省略」は、「不要部分をとりのぞく」といった意味合いがあります。
「割愛」と違い、「おしみながら、残念ながら」というニュアンスは「省略」にはありません。
ですから、効率化を求められるビジネスシーンではよく使われています。
・「多数寄せられました祝電のご紹介を割愛させていただきます」
お祝いの席では、表現として避けたほうが良い言葉があります。
例えば、結婚式などで、「割愛」を使うと「割れる」というニュアンスから「分かれ」をイメージさせてしまうことも想定されます。
そこで、こういった場面では、「省略」を用いるケースがあります。
せっかく頂いた祝電を紹介できずに終わるのは残念だ、という意味で「割愛」を使う場合もあるかも知れませんが、時と場合によることを覚えておくと良いでしょう。
・「多数お寄せいただきました弔電でございますが、お時間の都合上、ご紹介を割愛させていただきます」
故人との別れを惜しみ、多数寄せられた弔電。
これまでの感謝や別れのさみしさ、ご遺族へのお悔やみを綴った弔電は、故人への愛情の証です。
ですから、「惜しみながら省略せざるを得ない状況」として「割愛」が使われています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「割愛します」は、短い言葉ですが、様々な思いや愛情が込められた言葉であることが分かります。
状況に応じてスマートに使い分けられるよう、大人のマナーとして身につけておきたい言葉です。