この記事では、ビジネスシーンでしばしば使われる表現の「先を見通しづらい状況」について、その意味や使い方等を分かりやすく説明します。
「先を見通しづらい状況」とは?意味
「先を見通しづらい状況」の表現を言葉毎に分解して、少し詳しく説明します。
まず「先」は「この先」すなわち「将来や、近い将来」を意味する言葉で、「先行き」との表現が使われる場合もあります。
次の「見通す」は「物事のなりゆきや、将来を予測すること」を意味します。
また「づらい」は「つらい」が音変化した使い方で、「対処が難しいことや、困難であること」を意味する言葉です。
そして最後の「状況」は「その時々のありさま」を意味し、「状態」とほぼ同義です。
従って、「先を見通しづらい状況」とは、「将来や、近い将来を予測することが困難なありさま、状態」と言った意味になります。
「先を見通しづらい状況」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「先を見通しづらい状況」との表現は、ビジネスでは「会社の経営の見通し」と言った非常に大きな課題から、短期的なトラブルの解消時期まで、色々なシチュエーションで使われます。
例えば、「ロシアのウクライナ侵攻の影響により、会社の業績の先が見通しづらい状況」や「急激な円安の先を見通しづらい状況のため、弊社の来期業績の予測も困難です」等と使われます。
また短期的なトラブルの解消時期に関しては、「中国のゼロコロナ政策による生産遅れにより、次の入荷がいつになるのか、先が見通しづらい状況です」や「水害にあった工場の復旧見通しが立たず、生産の先が見通しづらい状況です」等と使われます。
ここで使われている「見通し」に似た言葉に「見込み」があります。
「見込み」は根拠が比較的薄い場合に、「おそらくこうなるだろう」と使われるのに対し、ここで使われている「見通し」はそれよりも、根拠が明確な場合に使われると言う違いがあります。
従って、「先を見通しづらい状況」には、「先を根拠を持って予測することは困難な状況」や「先を正確に予測するのは困難な状況」と言ったニュアンスを持った表現と言えます。
「先を見通しづらい状況」を使った例文
・『為替が急激に乱高下しており、会社の業績の先が見通しづらい状況です』
・『中国での生産が計画的に行えないため、今後の入荷に関しては、先を見通しづらい状況になっています』
「先を見通しづらい状況」の類語や言い換え
「先」の類語としては「先行き」や「今後」や「近い将来」等が挙げられます。
また「づらい」の類語としては「にくい」が挙げられ、「状況」の類語としては「状態」や「情勢」が挙げられます。
従って、「先を見通しづらい状況」は、先に挙げた類語を組み合わせて、例えば「先が見通しにくい状態」や「先行きが見通しづらい情勢」や「先行きが見通しづらい状態」等と言い換えることが出来ます。
まとめ
「先を見通しづらい状況」とは、「将来や、近い将来を予測することが困難なありさま、状態」と言った意味の表現です。