この記事では、ビジネスシーンでも使われることの多い「歳末の候」について、その意味や使い方等を分かりやすく説明します。
「歳末の候」とは?意味
「歳末の候」の読み方は「さいまつのこう」です。
この表現における「歳末」とは「年の暮れや、年末や、年の瀬」を意味する言葉です。
また「~の候」とは「~の時節や、~の季節」を意味する言葉です。
従って、「歳末の候」とは「年の暮れの時節」と言った意味になり、年末が押し迫った頃の時節の挨拶としてよく使われます。
「歳末」と「年末」は基本的には同じ意味ですが、それぞれの言葉の由来の違いを説明しておきます。
数え年では、月1日に全ての人が1歳年齢が増えますが、その年齢が終わりに近づいているとの意味で「歳末」が使われ、また暦の1年が終わりに近づいているとの意味では「年末」が使われるのです。
「歳末の候」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「歳末の候」は「年末の候」や「年の瀬の候」と同じ意味ですが、この時節の挨拶は何時から何時まで使えるのでしょうか。
厳密な期日の定義はありませんが、一般的には12月20日から31日まで、すなわち12月の下旬に使われます。
この表現は、主として年末の挨拶文としてメールや手紙で使われる表現です。
「~の候」との表現は、少し改まって硬い表現と言え、それがふさわしくない場合には「歳末を迎え、何かと気忙しい今日この頃ですが」と少し柔らかい表現に換えて使われることもあります。
「歳末の候」を使った例文
・『謹啓 歳末の候、皆様には益々ご清栄のことと存じます』
・『拝啓 歳末の候、貴社益々ご清栄のこととお慶び申し上げます』
・『拝啓 歳末の候、何かと気忙しいですが、皆様にはご健勝のことと存じます』
「歳末の候」の類語や言い換え
「歳末」の類語としては「年末」や「年の暮れ」や「年の瀬」が挙げられます。
従って、「歳末の候」は「年末の候」や「年の暮れの候」や「年の瀬の候」と言い換えることが出来ます。
また12月下旬ではなく、12月に入った頃から時節の挨拶に使える表現としては、「師走の候」があります。
さらに、「~の候」が硬すぎる場合には、先に記した「歳末を迎え、何かと気忙しい今日この頃ですが」や「年の瀬を迎え、今年もいよいよ残りわずかとなってしまいましたが」等の表現に言い換えることも出来ます。
まとめ
「歳末の候」とは「年の暮れの時節」と言った意味になり、年末が押し迫った頃の時節の挨拶としてよく使われます。
「歳末の候」は「年末の候」や「年の瀬の候」と全く同じ意味で、こちらの言い換え表現も同様によく使われます。
いずれも12月下旬に使うの適した表現です。