みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「家庭の事情につき」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「家庭の事情につき」とは?
「家庭の」には「自分自身を含めた家族、また家族の日常生活に関わる全ての」といった意味合いがあり、「事情」には「物事のありさま、ことの次第」という意味合いがあるため、「家庭の事情」とは“プライベートな都合”といったニュアンスのある言葉と言えます。
そして、「~につき」には「~によって」というニュアンスがあります。
つまり、「家庭の事情によって」は、「自分自身を含めた家族の日常的な都合や用事によって」という意味の言葉になります。
「家庭の事情につき」の使い方や注意点
「家庭」とは、夫婦あるいは親子の関係がある者同士が生活を共にしている環境を指します。
このことから、親元を離れて一人暮らしをしている環境は「家庭」とは呼ばないことになります。
ですから、社会人として自立し一人暮らしをしている人が「家庭の事情」を使った場合、それは自分の住まいを取り巻く環境ではなく、「実家」を指していることになります。
つまり、注意すべき点は、自分の置かれている立場や環境によって、「家庭の事情につき」を使える場面と使えない場面があることです。
例えば、実家で暮らしている親の通院の送迎をしなければならない場面では「家庭の事情につき」が使えますが、一人暮らしのアパートで水道工事がある場面では「家庭の事情」とは言えないわけです。
子供が通う学校行事、家族が暮らす住まいの修復、家族の急な体調不良などは「家庭の事情につき」と述べることが出来る一例となります。
「家庭の事情につき」の言い換え
・『家庭の用事につき』
・『個人的な事情で』
・『個人的な都合につき』
・『私事の用事で』
・『私用につき』
・『私用により』
・『私的な理由で』
・『私的な事情につき』
・『プライベートな事情につき』
・『プライベートな用件があって』
「家庭の」といった表現に対して、「家庭」に限定しない言い方として「私事・私用・私的」といった“私”という文字を用いた言い換えを使うことができます。
また昨今、「プライベート」という言葉がとてもよく使われており、「プライベート」は「個人的な・私的な」といった意味合いの言葉であることから、「家庭の事情」に関することを伝える際に言い換えとして用いることができます。
「自身のプライバシーに関する事柄」という意味では、様々な場面で言い換えを用いる機会があるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「家庭の事情につき」は、プライベートな都合や用事がある場面で使うことが出来る言葉です。
「家庭の」といった表現の定義は判断の難しい部分ですが、「家庭を持っている」といった言い回しを考えれば、「夫婦あるいは親子」で共に生活している環境における都合や用事のことを「家庭の事情につき」と言い表すことが出来ると言えるでしょう。