この記事ではビジネスシーンしばしば使われる慣用句の「尊敬の念に堪えません」について、その意味や使い方などを例文を交えて分かりやすく説明します。
「尊敬の念に堪えません」とは?意味
「尊敬の念に堪えません」における「尊敬の念」について説明します。
「尊敬の念」の読みは、「そんけいのねん」で、「相手の方を尊び敬う気持ち」を意味する言葉です。
「尊敬」は言うまでもありませんが、「念」は「思いや、気持ち」を表す言葉であり、「尊敬の念」は「相手の方を尊び敬う気持ち」の意味となるのです。
次に「堪えません」は、「感情を抑えられない」ことを意味する「堪えない」の丁寧語表現です。
従って二つの言葉をつないだ「尊敬の念に堪えません」とは、「相手の方を尊び敬う気持・感情を抑えられない」との意味になり、非常に強い尊敬の気持ちを表す言葉となります。
「尊敬の念に堪えません」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
この「尊敬の念に堪えません」の表現は、前項で記したように、丁寧な言葉なので、目上の人に使っても問題はありません。
しかし、ここまで強く尊敬しますと、直接相手の方に向かって話すことは少なく、またこの言葉は文語体でもあるため、口頭で使われるのではなく、もっぱら、手紙やメール等の文章で使われる言葉と言えます。
「尊敬の念に堪えません」と同じく、強い尊敬の気持ちを表現する慣用句として、「尊敬の念を禁じえません」があります。
「禁じえない」は「感情を抑えられないや、感情が湧き出るのを止められない」と言った意味で、意味も「尊敬の念に堪えません」とほぼ同じで、強い尊敬の気持ちを表現する丁寧な言葉です。
合わせて、こちらも覚えておかれると良いでしょう。
「尊敬の念に堪えません」を使った例文
・『成功するまでやり遂げると言う姿勢を持ち続けるAさんには、尊敬の念に堪えません』
・『若い彼がプロジェクトメンバーをまとめ、期待以上の成果を上げた事は、尊敬の念に堪えません』
・『唐招提寺を建立した鑑真和上の、仏教を日本に伝えると言う強い熱意は、尊敬の念に堪えません』
「尊敬の念に堪えません」の返答や返信例
「尊敬の念に堪えません」との強い敬意の言葉を、手紙やメールでもらうと、照れもあり、返答に戸惑うものです。
返信には、相手が尊敬するとしているポイントに対応して、自分はそれほど尊敬してもらうほどでもないと、謙遜の言葉と共に、そこまで評価してくれていることに対する感謝の気持ちを、返すのが良いでしょう。
まとめ
「尊敬の念に堪えません」とは、「相手の方を尊び敬う気持・感情を抑えられない」との意味で、非常に強い尊敬の気持ちを表す丁寧な表現です。