この記事では、ビジネスでもしばしば使われる慣用句の「ちなみに申し上げますと」について、その意味や使い方を分かりやすく説明します。
「ちなみに申し上げますと」とは?意味
「ちなみに申し上げますと」における「ちなみに」は、漢字では「因みに」と書き、「ついでに言うと」と言う意味の接続詞です。
先に述べたメインの事柄に追加・補足する場合に使われる言葉です。
メインの事柄と全く関係のない話をする場合には使えません。
「ちなみに」と単独で使い、その後に追加・補足説明をする場合もありますが、「ちなみに言うと」と前置きの言葉として使い、その後に追加・補足説明をする場合もあります。
本記事で取り上げている「ちなみに申し上げますと」の慣用句は、「ちなみに言うと」の丁寧な敬語表現で、意味は「ちなみに」と同様、「ついでに言えば」です。
「ちなみに申し上げますと」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「ちなみに」は便利な言葉で、ビジネスシーンでも、社内の会議等で、その場の雰囲気を和らげるために、関連する豆知識や冗談っぽい話を追加・補足したりして使われることもあります。
しかし、「ちなみに」は敬語ではないので、この言葉単独で社内の上層部の方や取引先の方に使うのは失礼と言えます。
そんな時に、後ろに敬語表現の言葉を続けて、「ちなみに申し上げますと」とすれば、使うことが出来ます。
また、「ちなみに」や「ちなみに申し上げますと」の言葉を使う際には、以下のような点にも注意する必要があります。
余り多用すると耳障りなので、多用は避けるべき点や、関連する話の追加・補足にのみ使われる言葉なので、話の切り出しや話題転換に使うのは間違いである点が挙げられます。
「ちなみに申し上げますと」を使った例文
・『ちなみに申し上げますと、こちらの商品は30%オフになっています』
・『今回の市場調査では以上が明確になりました。ちなみに申しげますと、副次的に思わぬ以下のニーズも把握できました』
・『こちらが新製品のサンプルです、どうぞ手に取ってご確認ください。ちなみに申し上げますと発売は来月一日です』
「ちなみに申し上げますと」の返答や返信例
「ちなみに申し上げますと」の表現を使って、追加や補足の話をされた場合には、話しを遮ることなく、最後まで聞いてあげることが大切です。
その上で、「なるほど」等と軽くその追加・補足の話も聞いていることの相槌を打てばよいでしょう。
何かしっかりコメントする必要がある場合は、その追加・補足も聞いた後に、本題とまとめて行うのが良いと言えます。
まとめ
「ちなみに申し上げますと」は、「ついでに言うと」と言う意味の接続詞の「ちなみに」に、「言うと」の敬語表現である「申し上げますと」を付けた言葉です。
同僚や部下には「ちなみに」や、「ちなみに言うと」を使えば良いですが、目上の人や取引先の方には、「ちなみに申し上げますと」を使うべきなのです。