この記事では、ビジネスシーンでよく使われるフレーズの「まことに不本意ながら」について、その意味や使い方等を分かりやすく説明します。
「まことに不本意ながら」とは?意味
最初に、「まことに不本意ながら」のフレーズを、言葉毎に分解して、少し詳しく説明します。
まず、「まことに」は漢字表記は「誠に」で、「実に」や「本当に」と言った意味で、間違いなくある事態であることを表す言葉です。
次の「不本意」の読みは「ふほんい」で、「自分が思っている気持ちとは違っていること」を意味する言葉です。
「本当の気持ちや、本心や、真意」を意味する「本意」を、その前の付けられた「不」で否定する形の言葉なので、先に記した意味となるのです。
そして、最後の「ながら」は、「ですが」の少し古めかしい表現と言えます。
従って、各言葉の意味を繋ぐと、「まことに不本意ながら」は、「本当に自分の思いとは違っていますが」と言った意味になります。
「まことに不本意ながら」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
人は何かをなす際には、理想としてはこうあるべきとの思いを持って行うもので、ビジネスの仕事においても同じことが言えます。
しかし、仕事には締め切りもあり、必ずしもその結果が、自分がこうあるべきと考える理想通りにはいかないことが少なくありません。
そんな時に、この「まことに不本意ながら」のフレーズが使われます。
ここでポイントとなるのは、「本意」は「真実」や「客観的に素晴らしいこと」ではなく、自分の主観が入った「本当の気持ち」である点です。
従って、不本意ではなく、満足できる仕事の出来であっても、必ずしも上司や周囲から見れば、ベストではないことも生じます。
それでも、人は不本意ではない仕上がりで、最低でも自己満足できなければ、残念な気持ちを抱くもので、そんな時に「まことに不本意ながら」のフレーズが使われるのです。
「まことに不本意ながら」を使った例文
・『納期に何合わせるために、まことに不本意ながら、プレゼン資料はこの程度の仕上がりになってしまいました』
・『開発納期を優先したため、まことに不本意ながら、現状ではコストは詰め切れておらず目標より5%高くなっています』
「まことに不本意ながら」の類語や言い換え
「まことに」の類語としては「本当に」や「実に」が挙げられ、また「不本意」の類語としては「やむなく」や「心ならずも」や「仕方なく」が挙げられます。
そして「ながら」の類語には「ですが」が挙げられます。
従って、「まことに不本意ながら」の表現は、各類語を繋いで例えば「本当に心ならずも」や「本当に、仕方なく」等と言い換えることが出来ます。
まとめ
「まことに不本意ながら」は、「本当に自分の思いとは違っていますが」と言った意味の言葉です。