この記事ではビジネスシーンでしばしば使われる「大筋で了承を得ており」の表現について、その意味や使い方や言い換え等を分かりやすく説明します。
「大筋で了承を得ており」とは?意味
「大筋で了承を得ており」の表現を言葉毎に分解して、少し詳しく説明します。
まず、「大筋」とは「物事の内容のだいたいのところや、基本的なとこ」を意味します。
また、次の「了承を得る」は「ある事柄を知り、事情等に納得して承知・同意してもらうこと」を意味します。
そして、最後の「おり」の基本形の「おる」は「いる」を丁寧に表現する謙譲語Ⅱです。
従って、これらの言葉を繋ぐと、「大筋で了承を得ており」の表現は「基本的なとこは、知ってもらい、事情等に納得して承知・同意をもらっている」ことを意味する丁寧な表現と言えます。
「大筋で了承を得ており」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
この「大筋で了承を得ており」の表現は、了承した本人がその場にいない際に、よく使われる表現です。
例えば取引先に、上司の許可を得ていることを伝える際に使われます。
また、逆に上司に対して、取引先に「納得・同意」してもらったことを報告する場合にもよく使われます。
この表現では「大筋で」との条件が付けられているので、細かい条件等の詰めは十分出来ておらず、まだ細部の調整が必要である等の含みがある表現です。
また、この表現は、先に記した通り、謙譲語Ⅱを使った丁寧な表現ですが、敬語ではありません。
従って、実際に上司や取引先の方に使う場合には、前後の表現を敬語表現として使う必要があります。
「大筋で了承を得ており」を使った例文
・『取引先に大筋で了承を得ており、後は細部の条件を詰めるだけとなりました』
・『この案で、関係各部署に大筋で了承を得ており、細かい指摘事項を修正等すれば最終案とすることが出来ます』
・『事前に上司には大筋で了承を得ており、これから詰めが必要な細部は、私の裁量に任されています』
「大筋で了承を得ており」の類語や言い換え
「大筋で了承を得ており」の表現でキーとなる言葉の「了承を得る」の実際に使う場合の敬語表現での言い換えとしては、「ご納得いただきました」や「ご理解いただきました」や「ご承諾いただきました」や「ご同意いただきました」が挙げられます。
ここに「大筋で」やその言い換えの「基本的に」や「大略で」を付ければ、この「大筋で了承を得ており」の言い換えで、しかも敬語表現とすることが可能です。
まとめ
「大筋で了承を得ており」の表現は「基本的なとこは、知ってもらい、事情等に納得して承知・同意をもらっている」ことを意味する丁寧な表現と言えます。
丁寧な表現ですが、敬語表現ではないので、上司や取引先に使う場合には、前後の言葉を含めて敬語表現とする必要があります。