この記事では、ビジネスにおいてもしばしば使われる言葉の「滞りなく」について、その意味や使い方等について分かりやすく説明します。
「滞りなく」とは?意味
「滞りなく」の読み方は「とどこおりなく」で、「物事が順調に運び、はかどること」を意味する慣用句的表現です。
「滞る」が「物事が順調に運ばない、はかどらないこと」を意味し、それを「なく」で否定形とした表現なので、冒頭の意味になるのです。
「滞りなく」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「滞りなく」は、ビジネスシーンにおいては、はじめとおわりが決まっているプロジェクトやイベント等が、問題なく予定通りに進んで完了した場合に、「滞りなく完了しました」と使われます。
また完了していなくても、その途中の状況が順調な場合には、「滞りなく進捗しています」や「滞りなく進んでいます」等との表現で使われます。
また、各種のセレモニーや冠婚葬祭等の改まった場面で、問題なく終了したお礼の挨拶などにも、しばしば使われます。
「滞りなく」を使った例文
・『重要なプロジェクトが、リーダーをはじめメンバー各位の努力により、滞りなく進捗しています。
このまま、成功裏に終えられることを、切に願っています』
・『若いお二人の結婚披露宴は、皆様のお陰をもちまして、滞りなくお開きを迎えることが出来ました』
・『皆様のお支えをいただき、亡き父の告別式を滞りなく終えることができました』
「滞りなく」の類語や言い換え
「滞りなく」の類語や言い換えとしては、「つつがなく」や、「成功裏に」や、「首尾よく」や「遅滞なく」などが挙げられます。
これらの言い換えの意味とニュアンスの違いを以下に説明します。
「つつがなく」とは、「病気や災難などがなく、平穏無事に毎日を送ること」を意味し、「何かが予定通り上手く進み、完了する」ことを意味する「滞りなく」とニュアンスが異なります。
また、「成功裏に」は「物事が成功した状態で終えたこと」を意味する表現で、「滞りなく」と同じ意味ですが、冠婚葬祭の挨拶には少し不向きと言えるでしょう。
「首尾よく」は、「物事が都合よく運ぶ」という意味で、「滞りなく」よりもラッキーなことにと言ったニュアンスが強く含まれていると言えます。
そして最後の「遅滞なく」は「物事の進行が滞ることなく、予定どおりに進み完了すること」ことを意味し、意味は「遅滞なく」と全く同じですが、やや硬い表現と言えます。
ニュアンスの違いを理解し、上手に使い分けると良いでしょう。
まとめ
「滞りなく」とは、「物事が順調に運び、はかどること」を意味する表現です。
類語や言い換えとしては、「つつがなく」や、「成功裏に」や、「首尾よく」や「遅滞なく」などが挙げられます。