「嚆矢から」とは?
ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解説していきます。
「嚆矢から」とは?
「嚆矢から」は、「物事のはじめから」と同じような意味で使用できる言葉です。
「嚆矢」は「こうし」と読みます。
これは、「物事のはじめ」を意味する言葉です。
この言葉の本来の意味は「鏑矢(かぶらや)」です。
「嚆」には「叫ぶ」や「呼ぶ」の意味があります。
つまり、音が出る「矢」を意味するのが「嚆矢」であり、「鏑矢」と同義であると言えるのです。
なお、古代において、戦闘を開始する際に、「嚆矢」ひとつ打つ慣習がありました。
それを合図に戦闘を始めるのです。
これが転じて、「物事のはじまりのこと」を「嚆矢」という言葉で表現するようになったのです。
「嚆矢から」のビジネスでの使い方、使うときの注意点
それでは、ビジネスで「嚆矢から」を使用する場合、どのような使い方になるでしょう。
たとえば、後輩が事業を立ち上げたとします。
しかし、その事業は、開始早々に赤字になり、これ以上の継続が難しくなってしまったのでした。
このような場合には、「嚆矢から、失敗したようです」と述べるとよいでしょう。
これにより、物事の初めからという事を、上手に言いかえて表現できるのです。
この言葉を使用する際には、「嚆矢」の使い方に注意しましょう。
これは、「○○が嚆矢となった」のような使い方をするのが自然です。
「始まり」と同義の言葉として「嚆矢から」のような使い方をするのは、少々不自然な印象になるのです。
「初めから」や「始まりから」などの平易な表現に言い換える事も検討するとよいでしょう。
「嚆矢から」を使った例文
「嚆矢から」を使った例文を挙げます。
例文のように、前段の内容に見合う文章を続けて述べる事で、自然な印象の表現を作成できるのです。
・『嚆矢から上手くいかなくなりました』
・『嚆矢から失敗してしまいました』
・『嚆矢から計画を見直しております』
「嚆矢から」の類語と敬語での言いかえ
「嚆矢から」の類語と敬語を解説していきます。
「嚆矢から」の類似表現
「嚆矢から」の類似表現には、「始まりから」があります。
「嚆矢」と「始まり」は、同じような意味合いで使用できる類似表現なのです。
「嚆矢から」の敬語表現
「嚆矢から」を単独で敬語にする事はできません。
これを敬語にする場合には、言葉を組み合わせて実現する必要があるのです。
たとえば、「嚆矢から失敗しております」のようにすれば、謙譲語を使用した敬語表現にできるのです。
まとめ
このように「嚆矢から」は、「物事のはじめから」と同じような意味で使用できる言葉です。
ビジネスでも使用できる言葉ですので、おぼえておくとよいでしょう。