「前略」とは?
ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解説していきます。
「前略」とは?
「前略」は、手紙などの冒頭で使用できる言葉です。
これは、本来は前に来るべき挨拶などを省略する事を意味しています。
「前を省略する」ことを「前略」と表現しているのです。
この言葉には、「前を省略して悪しからず」や「挨拶を省いて申し訳ない」のようなニュアンスが含まれます。
なお、「前略、仕事の調子はどうですか」や「前略、ご家族はお元気でしょうか」のように、前略と一言だけ述べて、本題に入っていくような使い方をします。
これに対して、前を略さないような場合は、「拝啓、○○様におかれましては、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます」などのように、挨拶文を最初に述べる事になるのです。
「前略」のビジネスでの使い方、使うときの注意点
それでは、ビジネスで「前略」を使用する場合、どのような使い方になるでしょう。
たとえば、大学の後輩が同じ会社に就職したとします。
入社後しばらく経過したので、相手に手紙で激励する事にしたのです。
このような場合には、「前略、仕事の調子も出てきたころではありませんか」と述べるとよいでしょう。
これにより、回りくどい挨拶文を省略した事を、上手に言いかえて表現できるのです。
この言葉を使用する際には、「前略」を使用する場所に注意しましょう。
これは、冒頭で使用するのが一般的な使い方になります。
文中や文末での使用は、不自然なものになってしまうのです。
使用する場所に注意して、上手に使いこなすとよいでしょう。
「前略」を使った例文
「前略」を使った例文を挙げます。
例文のように、いわゆる挨拶文を避けて言葉を続ければ、自然な使い方になると言えるでしょう。
・『前略、仕事の調子はいかがですか』
・『前略、ご家族はお元気でしょうか』
・『前略、新しい事業は順調ですか』
「前略」の類語と敬語での言いかえ
「前略」の類語と敬語を解説していきます。
「前略」の類似表現
「前略」の類似表現には、「拝啓」があります。
「前略」は挨拶を省略することを述べますが、「拝啓」は「謹んで申し上げる」との意味を持ちます。
どちらも冒頭でのみ使用できる言葉という意味では、類似の言葉と言えるのです。
「前略」の敬語表現
「前略」を単独で敬語にする事はできません。
これを敬語にする場合は、組み合わせる言葉で実現するのです。
たとえば、「前略、いかがお過ごしですか」とすれば、尊敬語を使用した敬語表現にできるのです。
まとめ
このように「前略」は、手紙などの冒頭で使用できる言葉です。
ビジネスでも使用できる言葉ですので、おぼえておくとよいでしょう。