この記事では「こちらにお掛けいただけますか」について解説をします。
「こちらにお掛けいただけますか」とは?意味
話し手が示す場所に座ってもらえるか、という意味です。
相手に座るようにと促す言葉です。
「こちら」は、話し手に近いところを指します。
この後に「お掛け」という言葉が続いているので、話し手の近くにある椅子など座る場所を指しています。
「お掛け」は「掛ける」の連用形に「お」をつけて、相手を敬う表現にしたものです。
「掛ける」には、力を加えるという意味があります。
この場合は座ることを意味しています。
動詞の連用形に「お」をつけて、その下に「いただく」を添えた形にすると、相手に何かをしてもらうことをへりくだって言う意になります。
「ますか」は、敬意を表す「ます」と、疑問を表す「か」をつなげています。
「こちらにお掛けいただけますか」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
この言葉は、相手に座ってもらいたいときに用います。
疑問の形で、そうするようにと促しています。
敬意を表す表現を用いているので、この表現で失礼にはなりません。
「こちら」は話し手の近くにあるものを指すときに用いる言葉です。
このときに、手でその物を示していれば、「こちら」が意味するものを聞き手は理解してくれます。
具体的に「この椅子」のように表現することも可能です。
相手に何かをしてもらうことは、疑問の形以外では「ください」で表現できます。
ただし、「ください」は場合によっては命令をしているように聞こえてしまいます。
疑問の形の方が穏やかな印象になります。
強制力は弱いので、やってもやらなくてもよいときは「いただけますか」を用い、それをする必要があるときは「ください」を用いるといったように、そのときどきで表現を変えてみてください。
「こちらにお掛けいただけますか」を使った例文
・『恐れ入りますが、こちらにお掛けいただけますか』
・『○○が来るまで、こちらにお掛けいただけますか』
「こちらにお掛けいただけますか」の返答や返信例
座ってくださいと求められているので、支障がなければ座ります。
特に返事をする必要はありませんが、座ってよいと許可を与えてくれているので「ありがとうございます」とお礼を述べておいてもよいでしょう。
座りたくないときには「結構です」「大丈夫です」などと述べて断ります。
しかし、この場合は相手は座って欲しいようなので、断ることはほぼありません。
まとめ
この言葉は、相手に座るようにと求めるときに用います。
お客さまや目上の人に対しては、命令しているように聞こえないように表現方法に工夫が必要です。
疑問の形を使うと穏やかに伝えることができます。