この記事では、「鑑みる」の意味やビジネスでの使い方について詳しく説明していきます。
「鑑みる」とは?
「かんがみる」と読み、物事を、先例や規範などに照らし合わせて考えることという意味があります。
他と比較して考えることです。
「鑑」とは、「かん」や「かがみ」と呼び、規範とするべきもの、お手本のことを表します。
「かんがみる」は、かがみの動詞化したもので、鏡や水にうつしてみる、手本や先例などと比べて合わせて考えてみるなどの意味になります。
お手本や過去に照らし合わせるという意味なので、未来に鑑みるということは出来ません。
「鑑みる」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
ものごとを決める時などに、過去に起こったことや、前例、または規範などに照らし合わせて考える時に使用します。
「~に鑑みる」ということが多くなりますが、「~に鑑みる」という場合もあります。
役所関係などでは、「~に鑑みる」という言葉を使うことが一般的で、法令関係でも「~に鑑みる」という表現が使われています。
しかし、古くは、「~に鑑みる」のほうが使われていたという話もあるので、状況に応じて、どちらを使っても間違いとまでは言えないようです。
「鑑みる」を使った例文
・『時局に鑑みて、節電出来る商品を開発しよう』
・『情勢に鑑みると、近々衆議院の解散が行われるでしょう』
「鑑みる」の類語や敬語での言いかえ
「鑑みる」の類語や敬語を見ていきましょう。
「鑑みる」の類似表現
「見込む」や、「斟酌」【しんしゃく】などが類語にあたります。
「見込む」とは、予測や予想のことをいいます。
「斟酌」は、相手の事情や心情をくむことや、汲み取って手加減することをいいます。
「鑑みる」の敬語表現
「鑑みる」は目上の人に対しても使える言葉になります。
「彼は教師のかがみだ」などと、ある人物のことをお手本とするときに、鑑という表現を使うことがあります。
敬語では、「鑑みます」になります。
「鑑みる」の英語表現
“consider”や、“in light of this”と表現することが出来ます。
“consider”は、注意深く考えるとという意味があり、“in light of this”には、~に照らせば、~の観点からなどの意味があります。
例えば、「最近の事件に鑑みて」は、“In the light of recent incidents”になります。
まとめ
「鑑みる」という言葉は、ビジネスの場では使いますが、日常的にはあまり使われない言葉になります。
前例と比べて考えることなどを「鑑みる」といいます。
「考える」に、音が近いので誤解されやすいのですが、もともと鏡から来ている言葉です。