「本来ならば」はビジネス用語としてどのような意味で使われているのでしょうか。
「本来ならば」とは?意味
「本来ならば」とは、「普通であるなら」という前提を覆す意味で使われるビジネス用語です。
「本来ならば」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
特別扱いをするときに用いられる言葉で、元々のルールや決まりなどを説明した上であえて特別に扱うことを示します。
「本来ならば」の「本来」とは物事の初めの状態を意味し、一般的には物事のルールや規則などそうあるべきだという普通を意味します。
「本来ならば」はあるべき普通を異味する「本来」と「ならば」という仮定からの否定表現で成り立つ構造です。
具体的に説明すると「本来ならば?だが?なので~」という行動をしています。
「本来ならば」の後には決まりやルールなど普通の場合どうなるかが提示されますが、ここで提示される普通の様子は否定されることが前提です。
最初に提示された「本来」とは異なる例外的な特別扱いの内容が後に続き、実際に採用されるのは普通ではない特別扱いの内容です。
原理原則と実際の内容がずれている時に用いられる表現であり、一般的に普通とされている原理原則などを説明するときに「本来ならば」という表現が用いられます。
ビジネス用語としては特別扱いするときに普通の扱いがどのようなものなのかを説明する意味で使うほか、このような扱いが特別なものであると相手に念を押すときに使うこともあります。
利害関係がある場合は恩に着せて相手に引け目を感じさせるために使われることもある言葉です。
普通とは違う扱いをしているので「本来ならば」と言えるのはある程度権力があり取り扱いについて一定の裁量が認められる立場にある人に限られます。
何の権限もない人はルール変更や特別扱いができないので本来のやり方に従うしかありません。
「本来ならば」を使った例文
・『本来ならば減給処分だが今回は厳重注意だけで済ませることにした』
・『本来ならば予約が必要だが常連なので特別に用意する』
・『本来なら1個1000円のところを今日に限り2個1500円で販売します』
「本来ならば」の返答や返信例
普通ではない特別扱いをしてくれているので「お心遣い痛み入ります」など相手の配慮に感謝する言葉を伝えましょう。
余計な手間をかけさせてしまったことに対して「お手数をおかけします」と陳謝するのも正しい返答です。
基本的には良い扱いをされるときに使われる言葉ですが、ルールを曲げて悪い扱いをされることもあります。
例外的に不利な扱いをされたケースでは不満を直接伝えても構いませんが原則を曲げてまで不利益な扱いをする人間に面と向かって反抗するのは得策ではありません。
その場では素直に従い改めて対抗策を練るのが賢明な選択です。
まとめ
「本来ならば」は普通の扱いをしない時に使う表現です。
良い意味でも悪い意味でも使われる言葉なので後に続く内容がどのようなものであるのかに注意してください。