「致しましては」とは?
ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解説していきます。
「致しましては」とは?
「致しましては」は、「しては」と同じ意味の言葉だと言えます。
「致す」は「いたす」であり、「する」を意味する謙譲語です。
これに丁寧語の「ます」を付与すると、「致す」が活用されて「致し」に変形し、「致します」となります。
これらのことから、「致しましては」は「致しては」に丁寧語が付与された言葉だと分かります。
そして、「致しては」から謙譲語を除外すれば「しては」になるのです。
そして、相手に敬意を示す謙譲語と、丁寧語の言葉で装飾された結果が「致しましては」なのです。
「致しましては」のビジネスでの使い方、使うときの注意点
それでは、ビジネスで「致しましては」を使用する場合、どのような使い方になるでしょう。
たとえば、あなたが非常に大事なプロジェクトを進めていたとします。
しかし、仕事に真剣に取り組むあまり、連日の深夜残業で疲弊してしまったのです。
このような場合には、「このように無理を致しましては、体がとれも持ちません」と述べるとよいでしょう。
これにより、「無理しては」を丁寧語と謙譲語によって言い換えできるのです。
この言葉を使用する場合には、「致す」の使い方に注意しましょう。
現代の使用においては、「致す」は仮名表記で「いたす」とするのが一般的です。
これは、どちらの表記でも誤りではありませんが、「いたす」にしたほうが読みやすく親しみやすい文章になるためです。
「致しましては」を使った例文
「致しましては」を使った例文を挙げます。
例文のように、「致す」を使用するのは自分の行動である事に注意して使用すると、自然な文章を作成できるはずです。
・『このように無理を致しましては、体がもちません』
・『要求ばかり致しましては、議論の展開が望めないでしょう』
・『残業ばかり致しましては、労働時間の減る余地がございません』
「致しましては」の類語と敬語での言いかえ
「致しましては」の類語と敬語を解説していきます。
「致しましては」の類似表現
「致しましては」の類似表現には、「しては」があります。
謙譲語も丁寧語もなくして最もシンプルにしたのが「しては」です。
これは、同じ意味の類似表現として使用できる言葉だと言えるでしょう。
「致しましては」の敬語表現
「致しましては」を別な方法で敬語表現にするとどうでしょう。
たとえば、相手が行動主体である場合には、「なさいましては」に言いかえできます。
まとめ
このように「致しましては」は、「しては」を謙譲語で言いかえたフレーズです。
ビジネスでも使用できる言葉ですので、おぼえておくとよいでしょう。