「ご参考いただければと存じます」とは?
ビジネスでの使い方、敬語での言い換えなど、分かりやすく解説していきます。
「ご参考いただければと存じます」とは?
「ご参考いただければ」は、少し分かりにくい表現だと言えます。
意味は分かるものの、違和感を感じる言葉です。
その理由は、謙譲語を除外してみると分かります。
「いただく」は「もらう」を意味する謙譲語です。
そのため「ご参考いただく」は「参考もらう」になるのです。
ここでは「する」が欠落しています。
これを分かりやすく言い直すのであれば「参考にしてもらう」になり、謙譲表現に戻せば「ご参考にしていただく」になります。
こちらのほうが、自然で分かりやすい言葉遣いになるのです。
なお、ここでは「いただければと存じます」と使用しています。
これは、相手に謙譲表現で依頼を述べる場合に、少し遠回しに表現するための定番フレーズなのです。
「ご参考いただければと存じます」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは、ビジネスで「ご参考いただければと存じます」を使う場合には、どのようなものがあるでしょうか。
たとえば、あなたの部署で大規模な市場調査を進めていたとします。
あなたは調査のメインメンバーではありませんでしたが、少しでも調査に協力したいと考えました。
そのため、独自のルートで入手した情報を、メインメンバーに提供することにしたのです。
このような場合には、「よろしければこちらの資料も、ご参考いただければと存じます」と述べるとよいでしょう。
これにより、参考にしてほしいことを、相手に伝達できるのです。
この言葉を使用する場合には、「参考いただく」の使い方に注意が必要です。
これは「する」を省略した表現であるため、少し分かりにくいものになるのです。
ここでは「参考にしていただく」のように言いかえて使用することをおすすめします。
「ご参考いただければと存じます」を使った例文
「ご参考いただければと存じます」を使った例文を挙げます。
例文のように、参考にしてほしい対象物を先に述べるようにすると、分かりやすい文章を作成できるはずです。
・『こちらの資料を、ご参考いただければと存じます』
・『私も情報を集めましたので、ご参考いただければと存じます』
・『たくさんの情報をデータで準備しましたので、ご参考いただければと存じます』
「ご参考いただければと存じます」の類語と敬語での言いかえ
それでは「ご参考いただければと存じます」の類語と敬語での言いかえを説明します。
「ご参考いただければと存じます」の類似表現
「ご参考いただければと存じます」の類似表現には、「ご参照いただければと存じます」があります。
「参考」と「参照」は類似の表現ですので、同じような使い方ができると言えます。
「ご参考いただければと存じます」の敬語表現
「ご参考いただければと存じます」を、別な敬語表現で言いかえるとどうでしょうか。
たとえば、「ご参考くださればと存じます」のように言いかえできます。
まとめ
このように「ご参考いただければと存じます」は、相手に参考にしてほしい場合に使用できるフレーズです。
ビジネスでも使用できる言葉ですので、おぼえておくとよいでしょう。