「ご対応いたします」とは?
ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解説していきます。
「ご対応いたします」とは?
「ご対応いたします」は、誤った使い方をした言葉です。
なぜならば、自分の行為に対して「ご」を付与しているからです。
通常は「対応いたします」とするのが良いでしょう。
これであれば、自分の行動である「対応」に敬意を示すことにはならないからです。
ここでは「いたします」を使用していることからも、「対応する」のが自分であることが分かります。
「いたします」は「する」の謙譲語です。
そして謙譲語は、自分の行為をへりくだって表現するものなのです。
この観点からも、「対応」に接頭語の「ご」を付与して「ご対応」とするのが、不適切であることが分かるのです。
「ご対応いたします」のビジネスでの使い方、使うときの注意点
それでは、ビジネスで「ご対応いたします」を使用する場合、どのような使い方になるでしょう。
たとえば、あなたが部長から呼び出されたとします。
用件は、現在うまくいっていないプロジェクトを立て直してほしいという内容でした。
このような場合には、「承知いたしましたので、さっそくご対応いたします」と述べるとどうでしょう。
これは、誤った敬語表現であり、相手に対して違和感を生じさせることになるはずです。
この言葉を使用する場合は、接頭語の「ご」に注意しましょう。
自分の行為を示す場合には、「ご」を付与してはいけないのです。
謙譲語は丁寧な言葉ですが、自分の行為に使用するものです。
謙譲語と尊敬語を混同しないように、注意して使用しましょう。
「ご対応いたします」を使った例文
「ご対応いたします」を使った例文を挙げます。
例文からも、自分の行為に「ご」を付与した場合の不自然さが分かるはずです。
ここでの「ご対応」は、「対応」に言いかえて使用するとよいでしょう。
・『それでは早速、ご対応いたします』
・『トラブルの原因が分かりましたので、ご対応いたします』
・『顧客からの連絡が来ていますので、私がご対応いたします』
「ご対応いたします」の類語と敬語での言いかえ
「ご対応いたします」の類語と敬語を解説していきます。
「ご対応いたします」の類似表現
「ご対応いたします」の類似表現には、「対処いたします」があります。
「対応」と「対処」は、同じような意味で使用できます。
しかし、どちらも接頭語を付与しないように注意しましょう。
「ご対応いたします」の敬語表現
「ご対応いたします」を別な形で敬語表現にするとどうでしょう。
たとえば「対応いたします」に言いかえできます。
また、相手に対応してもらう場合であれば、「ご対応いただきたく」などにすることも可能です。
まとめ
このように「ご対応いたします」は、自分が対応することを表現したものです。
しかし、接頭語の使い方が誤っていますので、「対応いたします」に言いかえて使用するとよいでしょう。
