「麦秋の候」とは?
ビジネスでの使い方、敬語での言い換えなどを分かりやすく解説していきます。
「麦秋の候」とは?
「麦秋の候」は、「ばくしゅうのこう」と読みます。
時候の挨拶では「~のこう」と読むため、季節感を表す最初の熟語も音読みで読むのが基本です。
そのため、「麦」は「むぎ」ではなく「ばく」と読みますし、「秋」は「あき」ではなく、「しゅう」と読むのです。
麦秋は、麦の穂が実る収穫の時期を示し、5月下旬から6月初旬を示す季語です。
秋という言葉が使われていますが、初夏を示す言葉ということが分かります。
これは麦の収穫時期が、米の収穫時期と異なることを理解していないと、なかなか分からない言葉だとも言えるでしょう。
「麦秋の候」のビジネスでの使い方、使うときの注意点
「麦秋の候」をビジネスで使用する場合、どんな使い方になるでしょう。
たとえば、あなたが取引先の企業に挨拶状を書くことになりました。
この挨拶状は、季節毎に各部署が持ちまわりで作成しており、6月の作成担当になったのでした。
このような場合には、「麦秋の候、ますますご清栄のこととお慶びいたします」のように、冒頭に記載するとよいでしょう。
これにより、適度なフォーマルさを保ちながら、季節感のある挨拶文を作成できるのです。
この言葉は、使用する時期に注意しましょう。
「麦秋」には「秋」という単語が入っています。
しかし、実際の秋に使うと時期の使用方法を間違えてしまったことになるのです。
麦の秋は、5月下旬から6月初旬と、おぼえておくとよいでしょう。
「麦秋の候」を使った例文
「麦秋の候」を使った例文を挙げます。
例文のように、定番の挨拶文のフレーズと組み合わせて使用するとよいでしょう。
また、「麦秋の候」は、季節に合わせて適切なものを選択して使用するとよいでしょう。
・『麦秋の候、いかがお過ごしでしょうか』
・『麦秋の候、みなさまお変わりございませんか』
・『麦秋の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます』
「麦秋の候」の類語や敬語での言いかえ
「麦秋の候」の類語や敬語を解説していきます。
「麦秋の候」の類似表現
「麦秋の候」の類似表現には、「麦秋の折」があります。
「の候」が一般的な使い方ですが、季節感を表すのに「の折」を使用する方法もあるのです。
「麦秋の候」の敬語表現
「麦秋の候」を敬語表現にする場合には、組み合わせる言葉で実現する必要があります。
たとえば、「麦秋の候ご清祥のことと存じます」のように表現できるのです。
まとめ
このように「麦秋の候」は、5月下旬から6月初旬に使用できる時候の挨拶です。
ビジネスでも使用できる言葉ですので、おぼえておくとよいでしょう。