「お受けすることが難しい」とは?
ビジネスでの使い方、敬語での言い換えなど、分かりやすく解説していきます。
「お受けすることが難しい」とは?
「お受けする」は「受ける」の敬語表現です。
上司などの目上の人に対しては、「受ける」と述べるよりも、「お受けする」と表現したほうが、丁寧な言葉遣いになるのです。
ここでは「ことが難しい」という言葉と組み合わせて使用しています。
これは「実行や実現が困難である」ことを表現しています。
ここでポイントになるのは、「お受けできない」や「お受けいたしかねる」が全否定なのに対して、「お受けすることが難しい」が部分否定であることです。
「難しい」は「不可能」ではなく、「困難」を意味するのです。
そのため、否定の言葉であるものの、逆の視点から見れば、可能性がゼロではないことを示唆することになるのです。
「お受けすることが難しい」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「お受けすることが難しい」のビジネスでの使い方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが顧客と契約交渉していたとします。
顧客は、次契約で委託金額の10%削減を要求していました。
しかしあなたは、この要求を受けるつもりはありませんでした。
しかし、相手は顧客ですので、断定的な表現を避けて、相手に否定の意思を伝達しようと考えました。
このような場合には、「そのような要求は、お受けすることが難しいと言えます」と述べるとよいでしょう。
これにより、少し遠回しに、相手の要求にノーと回答できるのです。
この言葉は、曖昧な否定になることに注意が必要です。
曖昧な表現は、相手に対する丁寧さを増すのに役立ちます。
しかし、場合によっては交渉の余地があるように聞こえる言葉でもあるのです。
そのような特性に注意して、使い方を工夫する必要があるのです。
「お受けすることが難しい」を使った例文
「お受けすることが難しい」を使った例文を挙げます。
例文のように、受けられない対象を付け加えると、相手にとって分かりやすい文章になるでしょう。
・『その条件では、お受けすることが難しいようです』
・『そのお申し出は、残念ながらお受けすることが難しいと言えます』
・『今回の要求は、流石の彼らもお受けすることが難しいでしょう』
「お受けすることが難しい」の類語や敬語での言いかえ
それでは「お受けすることが難しい」の類語や敬語での言いかえを説明します。
「お受けすることが難しい」の類似表現
「お受けすることが難しい」の類似表現には、「受諾が困難」が挙げられます。
敬語の意味は無くなりますが、少し堅い表現に言いかえた類似の言葉と言えるでしょう。
「お受けすることが難しい」の敬語表現
「お受けすることが難しい」を、別な敬語表現で言いかえるとどうでしょうか。
少しニュアンスが異なりますが、「お受けいたしかねる」のように言いかえできます。
まとめ
このように「お受けすることが難しい」は、相手に対して遠回しに辞退を伝達するためのフレーズです。
ビジネスでも使用できる言葉なので、おぼえておくとよいでしょう。