みなさんは、「羨望を抱く」という言葉をご存じでしょうか。
この記事では、この言葉の意味や使い方、使う際の注意点、例文や言い換えについて、詳しく解説していきます。
「羨望を抱く」とは?
「羨望を抱く」は、「せんぼうをいだく」と読みます。
「羨望を」+「抱く」という言葉から成り立っています。
「羨望」は、「うらやましい」+「望み」という意味が組み合わさった言葉です。
「抱く」は、「思いや物事を胸に抱える様子」を表しています。
実際に物を抱きかかえる様子、また、イメージや希望を思い描くというニュアンスもあります。
つまり、「羨望を抱く」は、「うらやましい、そうなりたいという思いを胸に想い描く」という意味合いの言葉になります。
「羨望を抱く」の使い方や使われ方、使うときの注意点
「羨望」は、一般的には「うらやましく思う場面」で使われている言葉です。
優れた能力や立場が優位な人に対して、また、貴重な物や価値に対して使われることもあります。
注意点としては、相手に対して「やきもち」のようなニュアンスとしてこの言葉を使うことです。
この場合、「羨望」という言葉の意味合いが、良くも悪くも機能しますので、相手に誤解されないように正しく伝える工夫が必要になります。
例えば、「彼が受け取った大量のバレンタインデーチョコレートを見て、僕は羨望を抱いた」は、「いいなぁ」と思う自分と、「なんであいつばっかり」と思う自分がいます。
一言でどちらも表現していると言えるでしょう。
「羨望を抱く」を使った例文
・『成績優秀、運動センス抜群の野球部キャプテンに、誰もが羨望を抱く』
誰もが認める優秀さに、「いつかは自分もそうなりたい」と勇気づけられる場面です。
「見習う」という意欲が映し出されているとも感じ取れます。
・『営業成績トップの〇〇さんに、羨望を抱く』
成績優秀の事実を認める一方で、「なぜ彼に出来て自分に出来ないのか」という思いが、見え隠れしています。
「羨望を抱く」の類語や言いかえ
「羨望を」+「抱く」という組み合わせであることから、「羨望」を生かした言葉に言い換えることが出来ます。
いくつか例を見ていきましょう。
「羨望の眼差しを向ける」
「うらやましい」という思いを「望んでいる」様子が、「眼差しを向ける」という行為に表れている状況です。
「眼差しを向ける」とは、「興味があり、じっとみつめる様子」を表します。
「うらやましいなぁ、そうなりたいなぁ」という思いで見つめている、という意味合いになります。
「羨望の的」
「的」という言葉は、「目標」という言葉と似た意味合いがあります。
ですから、「周囲から注目されている様子」といったニュアンスがあることが分かります。
「目標」という意味合いが強く働けば、「いつかは、そのようになりたいと願う気持ち」が大きく反映された言葉になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「羨望を抱く」は、「うらやましく思う気持ち」を言い表した言葉です。
自分よりも能力のある人、あるいは、自分が価値を感じる物事に対して向けられる言葉です。
「もっと成長したい。今の自分を変えたい」と願っている人は、「うらやましい気持ち」にとどまらず、「どうすれば自分もそうなれるのか」を考え始めます。
「羨望」はそういった気持ちになるきっかけを作る言葉とも言えるでしょう。