「せんなきこと」とは?使い方や言い換えなど、ビジネスでも使える言葉を分かりやすく解釈

「せんなきこと」とは? ビジネス用語【一語】

この記事では、ビジネスシーンでも使われることの多い、「せんなきこと」について、その意味や使い方や言い換え等を分かりやすく説明します。

「せんなきこと」とは?意味

「せんなきこと」は漢字で書くと「詮無きこと」で、「何かをしても、その甲斐がなく、報われることなく無駄であること」を意味する言葉です。

この表現で使われている「詮(せん)」の漢字は、「所詮」の熟語で、しばしば見かける漢字ですが、元々はこの「せんなきこと」「所詮なきこと」であったものが、省略されたものだと言われています。

すなわち、「せんなきこと」には「所詮無駄でしょう」と言った諦めの気持ちや、少し斜に構えた投げやりな感情が込められた言葉と言えるのです。

「せんなきこと」の使い方や使われ方、使うときの注意点

この「せんなきこと」は年配者の中には、今も使われる方がおられますが、一般的には使用されることが非常に少なくなっていると言えます。

そのために、この言葉を聞いた際には誤解しないように、先に記載したニュアンスを含めて正しく理解しておくことが必要だと言えます。

また、この言葉は、先にも説明した通り、少し斜に構えた投げやりな感情が込められた言葉で、ネガティブなニュアンスの強い言葉なので、知ったかぶりで使って誤解を招かぬように、使う際には特に注意が必要です。

ビジネスシーンでは、大失敗をしたような際に、あの時こうしていたら等の「たられば」の反省の言葉に対して、「いまさら言ってもせんなきことです」等と使われます。

ビジネスにおいては、仮に失敗しても少しでもそれをリカバリーすることが求められるため、ビジネスシーンでこの言葉を使いすぎると、周囲から簡単に諦め、努力するしない人物だとの評価に繋がりかねず、この点も注意が必要です。


「せんなきこと」を使った例文

・『失敗に終わったプロジェクトに対して、あの時こうしていたらと、今になって考えても、それはせんなきことです』
・『仕事での大失敗に対して、少々のリカバリー策を講じても、それはせんなきことです』
・『失敗に対するリカバリーをせんなきこととして、何もしなければ事態はさらに悪化します』

「せんなきこと」の類語や言い換え

「せんなきこと」の類語や言い換えとしては、「無駄なこと」「意味がないこと」「お手上げなこと」等が挙げられます。

いずれの言葉も、意味は似ていますが、「せんなきこと」に込められている、投げやりなニュアンスはありません。

まとめ

「せんなきこと」は漢字表記は「詮無きこと」で、「何かをしても、その甲斐がなく、報われることなく無駄であること」を意味する言葉です。

この言葉は、その由来から「所詮無駄でしょう」と言った諦めの気持ちや、少し斜に構えた投げやりな感情が込められた言葉だと言えます。