「迫真の演技」とはどのような意味で使われる言葉なのでしょうか。
今回は、「迫真の演技」の意味と類似表現について解説します。
「迫真の演技」とは?
「迫真の演技」とは、「まるで本当かと思えるほど真に迫った演技」を意味する言葉です。
「迫真の演技」の使い方や使われ方、使うときの注意点
「迫真の演技」の「迫真」とは「現実の姿や真実の様子にとても近いこと」を意味する言葉です。
演技というのは基本的に作りものであり、愛艇に言ってしまえば嘘をついているのと同じです。
ありきたりな演技はどこかに嘘くささや芝居臭さが感じられ作りものの雰囲気が拭えませんが、卓越した演技力を持つ演者による演技には作りものであることを感じさせずまるで本当にそうであるかのような真実味があります。
演技の中でも特に素晴らしく「嘘くささがなく演技であることを忘れてしまうほど真に迫った演技」を指す言葉が「迫真の演技」です。
画面や舞台で起きていることがまるで本当に起きている事実であるかのように感じられるリアリティあふれる演技が「迫真の演技」ですが、単なるオーバーリアクションでもなければ現実のトレースとも別物です。
映画や舞台など演技を披露する環境の特性に合わせた上で実演される「見る人に真実であるかと感じさせるほど素晴らしい演技」が「迫真の演技」であり場合によってはとても静かな演技やほとんど動かないような演技も含まれます。
「迫真の演技」には見る人を演技の舞台となる世界に引きずり込むような力があります。
役者の人となりを知っていたとしても同じ人が演じているとは思えない、まるでそのような人物がほんとうにいるのかと錯覚させられるほど質の高い演技でないと「迫真の演技」とは呼びません。
演技が巧みだったりセリフ回しが上手だったりといった小手先の演技力ではなく、人としての存在感を示すような厚みのある演技を指す言葉が「迫真の演技」です。
「迫真の演技」を使った例文
・『迫真の演技が認められオーディションに合格した』
・『主演俳優の迫真の演技が評価され主演男優賞を受賞した』
・『クライマックスシーンで見せた迫真の演技は今でも語りぐさになっている』
・『迫真の演技だったが機材トラブルのせいで撮り直しになってしまった』
「迫真の演技」の類語や言いかえ
・熱演
「熱量のこもった演技」を意味する言葉です。
小手先のテクニックではなく全身全霊を演技にぶつけるような熱差を指す言葉です。
「迫真の演技」が個別のシーンや一部分の演技を指すことが多いのに対し、こちらは映画や舞台など作品全体に見られる演技の熱量を指して使われることが多いという違いがあります。
まとめ
「迫真の演技」は演技を評価する表現の中でも最上級の褒め言葉です。
生半可な演技には使わない言葉なので芝居をやるならこういわれることを目指し魂のこもった演技を披露してください。