みなさんは、「垢抜けない顔立ち」という言葉をご存じでしょうか。
この記事では、この言葉の意味や使い方、使う際の注意点、例文や言い換えについて、詳しく解説していきます。
「垢抜けない顔立ち」とは?
「垢抜けない顔立ち」は、「あかぬけないかおだち」と読みます。
「垢」は、「身体」の表面についた汚れや代謝物を指します。
「垢抜けない」という表現は、そういった汚れ等が付着したままの様子を表しています。
転じて、「感情をそのまま顔や言葉に表す様子、無愛想、わがまま」等のニュアンスとなります。
「顔立ち」は、「顔全体の作り、目鼻立ち」という意味があります。
「顔立ち」は、生まれもった骨格を指す場合と、内面から溢れ出る表情を指す場合がありますが、多くは前者のケースで用いられますが、「垢抜けない顔立ち」としては、後者の意味合いとして用いられていると考えることが出来ます。
つまり、「垢抜けない顔立ち」とは、「すぐに感情を顔や態度に出してしまうような、わがままな子供っぽさが残る表情」という意味合いになります。
「垢抜けない顔立ち」の使い方や使われ方、使うときの注意点
「垢」は、洗えば落とせますし、磨けば綺麗になります。
このことから、「垢抜けない」という表現は、「磨けば綺麗になるのにそれをしていない」というニュアンスから、「野暮、ダサい、子供っぽい」といったネガティブなイメージの言葉として使われています。
また、「顔立ち」については、「生まれついての骨格」という意味合いがあるため、「変えたくても変えられない」というニュアンスを含みます。
ですから、洗えば落とせる「垢」とは、不釣り合いな言葉と言えます。
感情や表情について言い表す場面では、「顔」や「人」、または「表情」といった変化が可能な表現がふさわしいため、「垢抜けない」に続ける言葉としては、「顔」や「表情」を使い、「垢抜けない表情」などとすると良いでしょう。
「垢抜けない顔立ち」を使った例文
・『彼は入社して5年も経つのに垢抜けない顔だ』
・『いつになっても垢抜けないアイドル』
・『新しく就任した社長は、垢抜けていない』
ビジネスシーンでは、相手に対して直接的なネガティブイメージの言葉を使うべきではありません。
例文を通して、言葉の持つ意味合いについて考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「垢抜けない顔立ち」は、あまり良い印象の言葉ではないことが分かります。
見方を変えれば、「最近、垢抜けて、表情が明るくなったね」といった使い方であれば、「より良くなっている」ことを伝える言葉として活用することが出来ます。
自分の立場に置き換えて、相手から言われて心地よく響く言葉とは何か?を考える時、正しい日本語、美しい日本語が見えてくるのではないでしょうか。