「公正を期す」とは?
使い方や言い換えなど、ビジネスでも使える言葉を分かりやすく解説していきます。
「公正を期す」とは?
「公正」は「かたよりがなく正しいこと」を意味する言葉です。
「公正な評価」と表現した場合には、その評価が客観的にも妥当であることを示します。
つまり、私情などをはさまずに、正当に評価されているという意味になるのです。
また、「期す」は「期する」の意味です。
そして「期する」は「そうなるようにする」という意味で使われる言葉です。
そのため、「公正を期す」と表現した場合は、「公正になるようにする」という意味で使用できる言葉になるのです。
「公正を期す」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「公正を期す」のビジネスでの使い方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたの部門で、来期のコンプライアンス担当係を決めることになりました。
しかし、この係はけっこう大変なもので、誰もが担当したくありませんでした。
このような場合には「公正を期すため、くじ引きで決めよう」と申し出るのもよいでしょう。
ここでは、「公正な選定になるようにする」という意味で「公正を期す」を使用できます。
これは、くじ引きにすれば確率の問題だけになるためであり、結果的に公正になるのです。
この言葉を使用する場合は、送り仮名に注意しましょう。
「期す」で使う事が一般的ですが、少し古風に「期する」との表現も可能です。
自分が表現したい印象に合わせて、会話や文章を調整するとよいでしょう。
「公正を期す」を使った例文
「公正を期す」を使った例文を挙げます。
例文のように、「期す」が「なるようにする」を意味する言葉だという事を意識すると、上手に使えるはずです。
・『人事だけは、公正を期すべきと存じます』
・『あなたの公正を期す態度に、心から好感を抱いたものです』
・『賞与の査定は、公正を期すのが非常に難しい問題だ』
「公正を期す」の類語や言いかえ
「公正を期す」の類語や言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「公平を期す」
「公正を期す」の類語には、「公平を期す」があります。
また、「平等を期す」も同じ種類の類語と言えるでしょう。
「公正」、「公平」、「平等」は、少しずつ意味が異なります。
しかし、どれも不正がないことを示す言葉としては同じだとも言えるのです。
「フェアを心がける」
また、「フェアを心がける」も「公正を期す」の類語と言えます。
「フェア」は「公平、公正」の意味を持つカタカナ言葉です。
そのため、このような言い換えも可能なのです。
まとめ
このように「公正を期す」は、「公正になるようにする」ことを表現する慣用句です。
ビジネスでも使える言い回しですので、おぼえておくとよいでしょう。