「根を上げる」とは?使い方や言い換えなど、慣用句やビジネスでも使える言葉を分かりやすく解説していきます。
「根を上げる」とは?
「根を上げる」は「音を上げる」を意図した誤用であると言えるでしょう。
「音を上げる」なら意味が通じますが、「根を上げる」では意味が通じないのです。
読み方はどちらも「ねをあげる」ですが、活字で使用する場合に「根を上げる」と使ってしまわないように、注意が必要なのです。
なお、正しい使い方である「音を上げる」は「弱音を吐く、降参する」などの意味で使用される言葉です。
たとえば、「仕事の難しさに音を上げる」と言えば、難しさに耐えかねて、声が出る様子を表すのです。
ここでは、声が出ることを示して「音を上げる」としているのです。
「根を上げる」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「根を上げる」のビジネスでの使い方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが新しい仕事にチャレンジすることになったとします。
上司からは、新しい仕事の説明がありました。
しかし、その内容は非常に難しく、自分に仕事が務まるか不安なものでした。
このような場合には「音を上げることなく、前向きに取り組みます」と述べるとよいでしょう。
これにより、あきらめたり弱音をはいたりしないことを、上手に言いかえて伝達できるのです。
この言葉を使用する場合は、活字で使う場合の誤変換に注意しましょう。
「音を上げる」と「根を上げる」は間違いやすい変換です。
また弱音を吐かないが、根性があるという言葉と紐づきやすいため、「根」という漢字に違和感を感じにくいという特性もあります。
そのため、活字で使用する際は「ねを」と「あげる」ではなく、「ねをあげる」として変換するとよいでしょう。
これにより、自然に正しい変換がなされて、誤変換を防げるのです。
「根を上げる」を使った例文
「根を上げる」を使った例文を挙げます。
ここでは例文として挙げていますが「根を上げる」は「音を上げる」に言いかえて使用するのが正しい使い方です。
・『彼は、少しのことで根を上げるような人物ではない』
・『まだ始まったばかりなのに、根を上げるなど早すぎる』
・『遅かれ早かれ、根を上げることでしょう』
「根を上げる」の類語や言いかえ
「根を上げる」の類語や言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「弱音を吐く」
「根を上げる」の類語には、「弱音を吐く」があります。
「根を上げる」は、正しくは「音を上げる」ですので、同じく「音」に関連した表現として言いかえしやすい言葉と言えます。
「手を上げる」
また、「手を上げる」も「根を上げる」の類語と言えます。
こちらは「上げる」の部分が亜同じですが、上げるのは「手」です。
これは放り出すのような意味で使われる言葉で、「お手上げ」という単語としても使われます。
まとめ
このように「根を上げる」は、「音を上げる」と意図して誤変換された誤用と言えます。
活字で使用する場合は、「音を上げる」と正しく変換して使うとよいでしょう。