みなさんは、「違和感を感じる」という言葉をご存じでしょうか。
この記事では、この言葉の意味や使い方、使う際の注意点、類語、言い換えや例文について、詳しく解説していきます。
「違和感を感じる」とは?
「違和感を感じる」は「いわかんをかんじる」と読みます。
「違和感」は、「調和している状態と違うと感じる」ことです。
「感じる」は、「そう思う」あるいは、「感覚がある状態」を指します。
ですから、「違和感を感じる」は、「調和していないと感じていることを感じている」という意味合いになります。
「違和感を感じる」の使われ方、注意点
「〇〇感」という言葉は、日常的にとても多く使われています。
例えば、安心感、責任感、劣等感、不快感などは、よく見聞きする言葉ですが、「感」が使われている言葉には、「そう感じる様子」というニュアンスがあります。
それを踏まえて考えると、「違和感」という言葉自体に「そう感じている」というニュアンスを含みますので、そういった言葉の後に改めて「感じる」という表現をすると、「感じていると感じている」という意味になります。
特別な理由がない限り、全く同じことを二度繰り返す言葉に意味はありませんので、表現として正しくないと言えます。
では、どのように表現の工夫をすれば良いのでしょうか。
「違和感を感じる」の類語
・『違和感がある』
ある物事に対して、「調和していないと思う」といった場面で、とても多く使われています。
「そう感じていること」が「ある」状態というニュアンスとなり、「調和していないと感じて」+「いる」という意味合いと受け取ることが出来ます。
・『違和感を覚える』
自分が、ある物事に対して、「それは違和感がある」ということを認識した様子を表した言い方です。
「そうなると違和感に繋がる」ということを理解した、とも言えます。
・『違和感を与える』
相手や周囲に対して、「調和していない」ということを感じさせてしまった場面で使う言い方です。
「違和感を感じる」の言い換えと例文
・『クラスのいじめをみんな知っているのに知らないふりをしていることに違和感を覚えた』
「いじめがあります」と認めると、自身にいじめが降りかかることを恐れて、みんな口を閉ざしています。
助けるべきなのに助けようとしない雰囲気に、とても違和感があることを覚えました。
・『オンライン会議に参加したが、自分ひとりだけカジュアルな服装だったため、参加者に違和感を与えてしまったようだ』
会議の雰囲気が和むように配慮したつもりであったが、逆効果だったようだ。
部長の顔が険しくなり、緊張が走った。
背景をハワイのビーチ画像にしたことが問題だったのだろうか。
違和感を与えた原因は何だったのだろう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「違和感を感じる」は、「感じることを感じる」といった、あまり意味のない表現になってしまうことが分かりました。
「家に帰ると安心感があるのだと感じました」といった言葉は、日常的によく使われています。
これは、「安心感がある」ということを「感じた」と表現しています。
見聞きしていて理解できる言葉ですが、「家に帰ると安心感があることに改めて気が付きました」とすれば、より丁寧に状況が説明されていて、それに対して「どうなった」のかを表現している言い回しとなります。
相手に「違和感を感じる」ことをさせないように、言葉の工夫をしたいものです。