「祈念申し上げます」とは?ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解釈

「祈念申し上げます」とは? ビジネス用語【一語】

この記事は、ビジネスシーン等でしばしば使われる慣用句の「祈念申し上げます」について、その意味や使い方等を分かりやすく説明します。

「祈念申し上げます」とは?意味

「祈念申し上げます」の慣用句は、「祈念」「申し上げます」の言葉で構成されています。

ここで「祈念」の読みは「きねん」で、「神仏に心を込めて念じること」で、一般的には自分以外の人の幸せを祈ったり、企業や人の繁栄や、さらに物事が成功するように祈る意味で使われる言葉です。

次に後者の「申し上げます」は、「申す」「上げる」「ます」の3つの言葉で構成されています。

最初の「申す」「言う」の謙譲語、「上げる」はそれを補助するための動詞で、謙譲の意思を強調する言葉で、最後の「ます」は丁寧語です。

従って「申し上げます」「言わせていただきます」を意味する謙譲表現となります。

以上のことから、「祈念申し上げます」の言葉通りの意味は「神仏に心を込めて念じることを、言わせていただきます」となり、分かりやすい表現に言い換えると、「お祈りさせていただきます」の意味となります。

ちなみに、この「祈念」と同じ読みの言葉として「記念」があります。

企業の式典や結構披露宴の挨拶で「祈念申し上げます」の言葉を使う場合には、聴き間違えられることがないように、アクセントに注意することが大切です。

「祈念」のアクセントは「き」で、これを意識的に強く発声するのがお勧めです。

「祈念申し上げます」の上司や目上に使うときの注意点

「祈念申し上げます」は前項で記載した様に、謙譲語と丁寧語で構成された敬語表現であり、上司や目上の人に使っても、問題ない言葉です。

「祈念」と言う言葉が、非常に硬い言葉で、格式ばった場面で話されたり、手紙やメールの文章内で使われることの多い慣用句です。


「祈念申し上げます」を使った例文

「祈念申し上げます」は、何かを願い・祈る意味で使われる言葉であり、企業の『繁栄』を祈る意味として企業の祝いの式典において来賓あいさつで使われたり、物事の『成功』を祈り励ます言葉として使われたり、さらに『病気平癒』を祈る言葉等として、以下の様に使われます。

・『それでは、○○株式会社様の益々のご繁栄を祈念して、乾杯したいと存じます』
・『貴社のこの新規事業が成功することを、心より祈念申し上げます』
・『○○様の一日も早いご回復を祈念申し上げます』

「祈念申し上げます」の返答や返信例

「祈念申し上げます」は、お祝いや、励ましや、病気平癒等の意味を込めて、様々なシーンで使われています。

従って、返答としては、使われているシーンに応じて、込められた意図に対応した返答をするのが適切でしょう。

お祝いに対しては『心からのご祝辞、誠にありがとうございます』などと返答し、励ましや病気見舞いに対しては『励ましのお言葉ありがとうございます』などとするのが良いでしょう。

まとめ

「祈念申し上げます」「お祈り申し上げます」と同義で、「お祈りさせていただきます」の意味の敬語表現の慣用句です。