みなさんは、ビジネスシーンで「取り組みの一環として」という言葉を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方と注意点、言い換えについて詳しく解説していきます。
「取り組みの一環として」の意味とは?
「取り組みの一環として」の「取り組み」とは、「物事と向き合う」という意味です。
「一環」は、「全体の中の一部分」という意味があります。
つまり「取り組みの一環として」は、「物事に向き合うにあたって、その中のひとつとして」という意味合いになります。
「取り組みの一環として」の使い方と注意点
ビジネスシーンにおいて、相手に「物事を進めていく上で必要な項目や行い」について伝える時に、「取り組みの一環として」をよく使います。
この言葉の後には、具体的な項目や内容が伝えられます。
注意点としては、この言葉自体に敬語表現を含まないことです。
ビジネスシーンで目上の上司や取引先の相手にこの言葉を使う場合には、この後に続く言葉、あるいは、冒頭の挨拶で正しい敬語表現を用いる必要があります。
「取り組みの一環として」の言い換え
ビジネスシーンで、「取り組みの一環として」を使いこなすには、どのような言い回しや言い換えが相応しいか、いくつか例を見ながら考えてみましょう。
・「取り組みの一環としてダブルチェック体制を整えますのでご協力お願いします」
発送業務のミスを未然に防ぐための取り組みとして、梱包前のダブルチェック体制の仕組みを取り入れた場面です。
「取り組みの一環として」の後に、具体的な内容を伝えた言い回しです。
・「復興支援の一環としてエッセンシャルワーカーを派遣いたします」
被災地の復興を目的に、ライフラインの復旧や医療従事者の人手不足解消を図る場面での使い方です。
「取り組み」を「実際の事柄」に置き換えて表現することが出来ます。
・「取り組みのひとつとして」
「一環」を「ひとつとして」に言い換えた形です。
この言葉から、「一環」には「同じ目的を持つ、多くの項目の中のひとつ」というニュアンスがあることが分かります。
ビジネスシーンでは、「一環として」や「ひとつとして」はとてもよく使われています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「取り組みの一環として」は、数ある事柄の中から、特に着目したいポイントを述べる際に使うことができる言葉です。
「環」という文字には「めぐる、めぐらせる、輪の形」といった意味合いがあります。
つまり、「一環」には、ひとつのサイクルやサークルの中の“重要な一部分”というニュアンスが含まれていることが分かります。
目的の達成に向けて、目の前の課題をひとつひとつ乗り越えていくための取り組みです。
見方を変えれば、その取り組みに携わる私たちひとりひとりも、重要な「一環」であることが見えてくるでしょう。