みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「すでにご存じのことと思いますが」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「すでにご存じのことと思いますが」とは?
「すでにご存知」は、「以前から知っている」という意味合いを丁寧に表現した言葉です。
「すでに」は「既に」と漢字表記されることもあり、「ご存じ」は「ご存知」と漢字表記できます。
「存じ」は「自分が知っている」という意味をへりくだって丁寧にした言葉ですが、接頭語「ご」を付けて「ご存じ」とすることで、「相手が知っている」という意味合いに変化した上で、丁寧な敬語表現となるわけです。
「〜のことと思いますが」は、「だとは思いますが」というニュアンスの丁寧表現です。
つまり、「すでにご存じのことと思いますが」とは、「以前から知っているとは思いますが」という意味合いを丁寧な言い方で伝えた言葉になります。
「すでにご存じのことと思いますが」の使い方や注意点
ビジネスシーンにおいて、相手に案内やお知らせを伝える際に、既に情報が周知されていることも踏まえた言い方として、「すでにご存じのことと思いますが」が使われています。
例えば、「すでにご存じのことと思いますが、大阪支店の移転に伴い」といった使い方ができます。
この言葉を使う上での注意点としては、「思いますが」の表現の是非が挙げられます。
ビジネスシーンでは、「思います」は個人の感想として受け取られる傾向があり、避けた方が良いとされています。
ですから、「思います」を使わない別の言い方を覚えておくことをお勧めします。
また、目上の相手に対する敬語表現にも配慮したいところです。
「すでにご存じのことと思いますが」の言い換え
・『すでにご承知と存じますが』
・『すでにご承知の通りですが』
・『おそらくご存じかと思いますが』
・『恐らくご存じだと思いますが』
・『おそらくご承知だと思いますが』
・『既にお伺いしているかもしれませんが』
・『既にお知らせしているかもしれませんが』
・『ご承知のことかもしれませんが』
・『お聞きしたことがあるかもしれませんが』
・『ご存じかもしれませんが』
・『ご存じのことだと思いますが』
より丁寧な敬語表現が必要な場面では、「すでにご承知と存じますが」という表現がとてもよく使われています。
また、「すでにご承知の通りですが」もとても役立つ言い回しです。
まとめ
いかがでしたか。
「すでにご存じのことと思いますが」は、以前より周知された情報である可能性を踏まえた言い方です。
もし、相手が既に知っていたとすれば、今回のお知らせが重複してしまうことになるため、事前にその旨を伝えたわけです。
見方を変えれば、「もう知っていたらすみません」というニュアンスが含まれていると言えるでしょう。