「勝手を申しまして恐縮ですが」とは?
ビジネスでの使い方や、敬語での言い換え方法などについて、分かりやすく解説していきます。
「勝手を申しまして恐縮ですが」とは?
はじめに「勝手を申しまして恐縮ですが」の意味を解説していきます。
「勝手」の由来には諸説あるようです。
弓を持つ左手に対して、自由になる右手を勝つ手とした説。
または、生活の糧である料理する場所が「かつて」となり、女性が自由にできる場所で勝手になったなどです。
そして、自由になるような意味から転じて「勝手気まま」のような使い方もされるようになります。
ここでの「勝手を申す」の「勝手」は、自己中心的な様子、相手に構わない様子を示して使われています。
そのため、「恐縮ですが」と、相手に対して申し訳なくおもっているのです。
なお、「申す」は「言う」の謙譲語のため、「勝手な事を言って」の意味で使用されています。
「勝手を申しまして恐縮ですが」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは「勝手を申しまして恐縮ですが」のビジネスでの使い方・使われ方には、どのようなものがあるのでしょうか。
たとえば、あなたが上司と来期の計画を議論していたとします。
そしてあなたは、来期どうしても実行したいプランがありました。
そのような時には「勝手を申しまして恐縮ですが、このプランだけは実行させください」と主張するとよいでしょう。
控えめながら、強い意志を感じる主張になるはずです。
この言葉を使う場合の注意点は、少し冗長であることです。
「勝手を申して」で十分通じますので、あえて「申しまして」にする必要があるかは、再考するとよいでしょう。
ただし、使用してはいけないわけではありません。
「勝手を申しまして恐縮ですが」を使った例文
ここでは「勝手を申しまして恐縮ですが」を使った例文を挙げていきます。
例文のように相手に対する依頼の「前置き」として使用することで、先行して申し訳ない気持ちを伝えることが可能です。
クッション材のような役割を果たすと考えて、差し支えないでしょう。
・『勝手を申しまして恐縮ですが、お願いします』
・『勝手を申しまして恐縮ですが、やらせてください』
・『勝手を申しまして恐縮ですが、対応ください』
「勝手を申しまして恐縮ですが」の類語や敬語での言いかえ
それでは「勝手を申しまして恐縮ですが」の類語や敬語での言いかえには、どのようなものがあるのでしょうか。
「勝手を申しまして恐縮ですが」の類似表現
まず「勝手を申しまして恐縮ですが」の類似表現について解説します。
「勝手を申しまして」は「こちらの都合で」との言い換えが可能です。
表現は異なりますが、意味は概ね同じになります。
「勝手を申しまして恐縮ですが」の敬語表現
つぎに「勝手を申しまして恐縮ですが」を別の敬語表現で言い換えるとどうでしょうか。
例えば「勝手を言って申し訳ございませんが」という言い換えが可能です。
まとめ
このように「勝手を申しまして恐縮ですが」という表現は、相手に何かを依頼する際のクッション材の役割で使用できる言葉と言えるでしょう。