「大丈夫です」はビジネス用語としてどう使えばいいのでしょうか。
今回は、「大丈夫です」の使い方と類似表現について解説します。
「大丈夫です」とは?
ビジネス用語として使われる「大丈夫です」に大きく分けてふたつの意味を持つ言葉です。
ひとつは「良いです」「OKです」という肯定の意味で使われます。
もうひとつは「不要です」「いりません」など否定の意味でつかわれます。
「大丈夫です」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
同じ言葉なのに肯定と否定という正反対の意味で使われる言葉なので文脈や用法に注意して意味を正しく理解しないとトラブルになる恐れがあるので注意が必要です。
「大丈夫です」の「大丈夫」とはもともと「立派な体格をした男性」をあらわす言葉です。
現在でも体の大きい人のことを「偉丈夫」と表現しますが大丈夫も近しい意味合いです。
体が大きな弾性や頼もしく少々のことでは揺らがないことから転じて「大丈夫」は「安心できる」「十分である」という充足の意味で使われる言葉です。
充足しているということは「足りている」と「足りているのでそれ以上必要ない」という療法の様子を表します。
「大丈夫です」という言葉に正反対の意味があるのはそのような理由であり「足りているのでOK」「足りているのでこれ以上はいらない」というふたつの意味で使われます。
ビジネス用語としては人からの問いかけに対する返答として「大丈夫です」が使われますが正反対の意味に受け取られる可能性があるので注意が必要です。
「今晩飲みに行きませんか?」という問いかけに対して「大丈夫です」と返答した場合「予定が空いているので大丈夫、行けます」の「誘ってくれなくても大丈夫、行きません」両方の意味が考えられます。
誤解される可能性があるときは「大丈夫です」というあやふやな回答ではなく自分の意志をはっきり伝えましょう。
「大丈夫です」を使った例文
・『手助けしていただかなくても大丈夫です』
・『来月までに準備すればいいので慌てなくても大丈夫です』
・『大丈夫ですのでお気遣いなさらないでください』
「大丈夫です」の類語や敬語での言いかえ
「大丈夫です」はあいまいな表現ですが婉曲的な物言いの多い日本語には似たような表現がたくさんあります。
「大丈夫です」の類似表現
・構いません
「取り立てて気にしない」という意味の言葉です。
そのことに強く関与しないというのが本来の意味ですがビジネスの現場では許可や肯定の意味合いで使われます。
・不要です
「必要ありません」という否定の意味の言葉です。
「大丈夫です」よりもはっきり拒否の意志を示しています。
「大丈夫です」の敬語表現
・差し支えありません
「不都合はない」という意味の言葉です。
不都合がないのでやっていいという肯定の意味で使われます。
・問題ありません
「問題がないのでOK」という肯定の意味を表します。
「大丈夫です」の返答や返信例
肯定か否定か意味が伝わるならその通りに受け止めていいのですがどちらの意味にも解釈できるときにはきちんと確認しておきましょう。
相手の石をはっきりさせておかないとトラブルになる恐れがあります。
まとめ
「大丈夫です」というのは日本語独特のあいまい表現です。
相手の気持ちを推測して早合点するのはトラブルのもとです。
はっきりしないときはどのような意味で言葉を使ったのかきちんと確認しておきましょう。