「ご手配のほど」についての解説です。
「ご手配のほど」とは?意味
「ご手配のほど」は、相手の方に要請をする言葉で、手配という部分が、要請とか相手を手助けする措置のことで語を付けたことで丁寧語としています。
なお、謙譲語もごがつくのでは?という問題ですが、謙譲語の場合は、相手の方に対して下手に出ている様子になりますので、この言葉だけでは、自分が相手の方、ビジネスパートナーの方であればパートナーに対して下手に出ているかはわかりません。
よって、この場では一応丁寧語としておきます。
「ご手配のほど」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「ご手配のほど」は相手の方に手助けしてほしいと述べたり、指名や命令を与える場合に使用します。
なお、丁寧語であるため、上司の方に対しても一応使用できるのですが、命令を与える場合、上司に命令をするという立場になるため、気を付けて使用すべき言葉です。
「ご手配のほど」を使った例文
・『部長、新人を5名ほどご手配のほどよろしくお願いいたします』
この例では、手助けの要因として新人を5名ほど要請しますという意味です。
よって、命令をして仕事を強制的に与えるという意味ではないため、部長という人物よりも偉くない人物でも偉い人に人手が足りないと要請する言葉として機能します。
・『部長、作成した書類のご手配のほどよろしくお願いいたします』
この例は、部長という人物に命令して、自分が作成した書類を持ってきてくれと言っています。
これは、注意すべく点で、部長という人物に命令するがゆえ、立場は部長より上が望ましいんですが、そうではない場合、部長に一般社員が命令してわざわざ書類を持ってきてもらったとなるので注意すべく言葉遣いです。
「ご手配のほど」の返答や返信例
「ご手配のほど」は、何を相手に求めるかですべてが変わります。
たとえば、書類を持ってきてほしいという要請である場合、「わかりました」や「今、忙しいので無理です」という返事が可能で相手側に命令をするにおいても「ご手配のほど」という言葉に対し相手側は、命令を受け入れるか、断ることができるわけです。
まとめ
「ご手配のほど」は、相手の方に助けてもらうことでありつつビジネスにおいては相手に命令をすることでもあります。
なので、使い方を誤ると失礼に当たり、部長や社長という人物ですら、命令という形で指令を与えることになります。
無論、そんな勇気がある人物がいるかは別ですが、「ご手配のほど」は、相手を動かす言葉なので実質命令であり、指令を与える役割がありますので目上の方に一応使用できる言葉ですが、命令という形なので、命令に従って動いてもらえるかは、上司の方次第です。
逆に、命令という形で上司の方が分かりましたと動いてくれた場合において、新人側は、上司の方に命令をしたということを自覚しているかという点もあり、この言葉、使い方によっては新人と上司の間に溝ができる言葉でもあります。