この記事ではビジネスシーンでもよく使われる慣用句の「足並みを揃える」について、その意味や使い方等を分かりやすく説明します。
「足並みを揃える」とは?意味
「足並みを揃える」における「足並み」とは「複数の人や馬の足の運び、歩調のこと」の意味で、「揃える」は「合せること」を意味する言葉です。
従って、「足並みを揃える」の文字通りの意味としては「複数の人や馬の足の運びや歩調を合わせること」の意味になります。
そこから転じて、「複数の人々や組織が、目的や目標に向かって、気持ちや行動を一つにすること」の意味を持ち、ビジネスシーン等ではこの意味で、しばしば使われる言葉なのです。
企業活動においては、それぞれの社員が、同じ方向性を共有し、それぞれの持ち分でその方向性に適う仕事を推進することで、目標達成に向けて効率を高めることが出来るのです。
こうしたことから、ビジネスシーンではしばしば、この慣用句が使われるのです。
「足並みを揃える」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
近年では、昔のように同じ方向性で脇目もふらずに頑張ることを否定的に捉え、自由な働き方こそ大切だとの風潮が広まっています。
また、同じ方向性に馴染まずに、外れた行動を取ることは、日本では同調圧力が強く、中々できないと、「足並みを揃える」ことを否定的に捉える向きもあります。
しかし、ここには間違いがあると言わざるを得ません。
会社組織とは、ある理念に基づいて、適正な利益を確保することで、発展し続けることが必要な組織です。
すなわち、理念を共有し、目的や目標を共有することは絶対必要なのです。
ただし、そのことと、具体的に軍隊のように「一糸乱れず足並みを揃えること」は別だと捉えれば良いでのです。
目的・目標に向かって「足並みを揃える」ことは必要だが、その具体的な歩き方は時代と共に変化させることが必要だと言うことに過ぎないのです。
「足並みを揃える」との慣用句は、そうした企業活動の本質と、時代の流れを勘案して、適切なニュアンスで使うべき言葉だと言え、決して全否定される様な言葉ではないと言えるのです。
「足並みを揃える」を使った例文
・『会社が置かれた厳しい状況を脱出するためには、各部門が目的・目標を共有し、足並みを揃えて仕事を推進することが重要です』
・『仕事以外の価値観や私生活の在り方にまで、足並みを揃えるべきとの考え方は、全く間違った考え方です』
「足並みを揃える」の類語や言い換え
「足並みを揃える」の類語や言い換えとしては「協調する」や「一致協力する」や「大同団結する」や「協力する」などを挙げることが出来ます。
まとめ
「足並みを揃える」の文字通りの意味は「複数の人や馬の足の運びや歩調を合わせること」で、そこから転じた「複数の人々や組織が、目的や目標に向かって、気持ちや行動を一つにすること」の意味を持つ慣用句です。