みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「諸事情により」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「諸事情により」とは?
「諸事情」は「しょじじょう」と読みます。
「諸」という文字には、「もろもろ、多くの」という意味があり、「事情」は「物事の状態」という意味です。
また、「事情」には「表面的には見えない理由、あるいは言えない理由」というニュアンスもあります。
「~により」とは、「ある物事に影響で」という意味合いの言葉です。
つまり「諸事情により」とは、「表面的にはしない多くの理由の影響で」という意味の言葉になります。
「諸事情により」の使い方や注意点
ビジネスシーンにおいて、急な休暇を取る必要がある場合に、会社や上司にその旨を伝えることが最優先となります。
しかし、個人的な理由や家庭内の事情など、他人に話す必要がない事柄も多いものです。
そんな時に役立つ言葉が「諸事情により」です。
また、取引先やお客様に対し、例えば突然の臨時休業や閉店を告知しなければならない場合に、「当店は諸事情により、〇月〇日まで臨時休業いたします」といった言い回しで伝えることができます。
この言葉を使う上での注意点は、その理由を明かすことのない「諸事情により」を頻繁に用いると、相手に不安感や不信感を与えてしまう危険性があることです。
理由が明確に提示されていれば、理由によっては致し方なしと判断でき納得することができますが、不透明な状態で「諸事情により」と伝えられると、「一体何があったのか」と感じてしまうのは当然と言えるでしょう。
「諸事情により」を使うタイミングの見極めや、言い換えなどを工夫できようにしておきたいところです。
「諸事情により」の言い換え
・『私用により』
・『私事により』
・『事情により』
・『個人的な理由で』
・『個人的な事情で』
・『一身上の都合で』
・『都合により』
これらの言い換えに共通している点は、“具体的な理由を述べることを避けている”表現であることです。
ビジネスシーンでは、プライベートな内容は明かさない言い方が相応しく、「諸事情」の他にも便利な言い換えを覚えておくと、様々なシチュエーションに合わせて対応することができて良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
その理由をあえて明かさずに、こちらの都合による事情であることだけを伝える言葉が「諸事情により」です。
ビジネスシーンでは、プライベートな事情は持ち込むことを避けるべきであるため、「私事のいくつかの理由によって」といったニュアンスで「諸事情」が使われていることが分かります。
場合によっては、相手に「事情があることを察してください」といった“含み”があるケースも考えられます。
言葉の意味合いを理解して、「諸事情により」をうまく使いこなしてみてください。