「後顧の憂いなく」とは?
ビジネスでの使い方、敬語での言い換えなど、分かりやすく解説していきます。
「後顧の憂いなく」とは?
「後顧の憂いなく」は、後に残るような心配事がない事を言い表した言葉です。
「後顧」とは、「後ろを顧みること」を意味します。
そして「憂い」とは、「気がかりなこと」や「心配なこと」を意味する言葉です。
これは「憂う」という動詞の語尾が活用されたものです。
このように表現することで、名詞のように取り扱う事ができるのです。
これらのことから、「後顧の憂いなく」とは、「後に残るような心配事もなく」という内容を、表現を変えて言い表したものと言えるのです。
「後顧の憂いなく」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
それでは、ビジネスで「後顧の憂いなく」を使う場合には、どのようなものがあるでしょうか。
たとえば、あなたが出張することになったとします。
その間、あなたの部下の面倒は、同僚が見てくれることになったのです。
このような場合には、「おかげさまで、後顧の憂いなく出発できます」と述べるとよいでしょう。
これにより、後に残す心配事が無い様子を、上手に言いかえて表現できるのです。
この言葉を使用する際には、「後顧の憂いなく」の使い方に注意しましょう。
これを丁寧語にする場合は、「後顧の憂いもありません」や「後顧の憂いもございません」のように言い換える事ができます。
これは、どちらも丁寧語ですが、印象の違う表現になります。
使用する相手や状況に合わせて、上手に使い分けるとよいでしょう。
「後顧の憂いなく」を使った例文
「後顧の憂いなく」を使った例文を挙げます。
例文のように、前後に言葉を付け加える事で、自然な文章を作成できるのです。
・『後顧の憂いなく出発できます』
・『これで後顧の憂いなく異動できます』
・『これをもって、後顧の憂いなく退職できそうです』
「後顧の憂いなく」の類語と敬語での言いかえ
それでは「後顧の憂いなく」の類語と敬語での言いかえを説明します。
「後顧の憂いなく」の類似表現
「後顧の憂いなく」の類似表現には、「心置きなく」があります。
「後顧の憂いなく」と「心置きなく」は、同じような意味合いで使用できる言葉なのです。
「後顧の憂いなく」の敬語表現
「後顧の憂いなく」を、敬語表現で言いかえるとどうでしょうか。
たとえば、「後顧の憂いもございません」のように言いかえできます。
なお、この場合は丁寧語を使用した敬語表現になるのです。
まとめ
このように「後顧の憂いなく」は、後に残るような心配事がない事を言い表した言葉です。
ビジネスでも使用できる言葉ですので、おぼえておくとよいでしょう。