ビジネス用語の「得策と考えます」はどんな意味がありどのように使う言葉なのでしょうか。
「得策と考えます」とは?意味
「得策と考えます」とは、「うまいやり方だと思う」という意味で使われるビジネス用語です。
「得策と考えます」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「得策と考えます」の「得策」とは「うまいやり方」「良い方法」など自分達にとって利益が大きい策であることを意味します。
ビジネスにおいて物事の選択肢は複数存在しますが考えられる選択肢の中には利益が大きいものもあれば損失が少ないものや社会的評価に繋がるもの、失敗する可能性が高いものなど色々な選択肢が存在します。
考えつく選択肢の中で最も上手いやり方を指す言葉が「得策」です。
その策を実行すれば自分たちにとっての利益が大きい、あるいは失敗する確率が低いなど一番うまくいく方法であり合理的判断に基づいて考えれば当然選ばれる策に当たります。
未来の結果については誰も予想することでができず保証もありません。
上手いやり方といってもいろいろな条件からそのように判断しているだけで確実にそうだという保証はどこにもなく、判断が間違っている可能性もあります。
「得策と考えます」という言い方は得策であると考えているが思っているだけで絶対の保証がないことを表しています。
本当にそのやり方が一番いい方法であるのなら「得策です」と断言するはずですが、断言することなく「得策と考えます」とあくまでも自分の考えであることを強調しているのは何の保証もないからです。
うまいやり方を進言してはいるものの信頼性については保証していない、最終判断を相手に委ね責任を取りたくない時に用いられる表現です。
「得策と考えます」を使った例文
・『早めに損切りするのが得策と考えます』
・『撤退が得策と考えますが判断は難しいところです』
・『窮地を乗り切るには積極的な出店が得策と考えます』
「得策と考えます」の類語や敬語での言いかえ
別の表現に言い換えることで相手に伝わりやすくなることもあります。
「得策と考えます」の類似表現
・最善手だと思います
囲碁や将棋の最も良い指し手のことを「最善手」といいます。
判断や選択が最も良いものであることを示す表現です。
・妙案と考えます
事態を打開するような素晴らしい思いつきのことを「妙案」といいます。
普通なら思いつかないような斬新なアイディアに対して用いる表現です。
「得策と考えます」の敬語表現
・得策と存じます
存じますは「考える」の謙譲語です。
「得策」を言い換える必要はないのでこのような言い方で敬語表現として成立します。
「得策と考えます」の返答や返信例
得策であるかどうかの最終的な判断を委ねられているのでそれに応えるのが正しい返答です。
どのような選択肢を選ぶかによっておのずと答えは示されるので直接何か返答する必要はありません。
まとめ
「得策と考えます」は微妙なニュアンスを含むビジネス表現です。
うまいやり方であると言ってはいるものの断言はしておらず微妙に責任を回避しています。
全ての責任を負わずに済みますが成果を独占することもできないので、言葉の持つメリットとデメリットを理解して使いましょう。