この記事では、「進退伺い」について詳しく説明していきます。
「進退伺い」とは?
「しんたいうかがい」と読み、業務上の過失を認め、会社の指示を仰ぐ書類のことをいいます。
退職願とは違いますが、会社を辞める可能性もあります。
「進退」は、進むことと退くことという意味があり、「進退を問う」と言った場合には、職を辞めるかどうか、これからどのように行動するのかを問うという意味になります。
「伺い」とは、目上の人などに指示を仰ぐことをいいます。
よって、「進退伺い」は、退職するのかどうかを含めた、進むことと退くことの指示を仰ぐという意味になります。
「進退伺い」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
会社に多大な損害を与えてしまった時などに書かれるものです。
小さなミスや、損害を与えたとまでは言えないものに対して、「進退伺い」の書類を出すことはありません。
「退職願」との違いは、「退職願」は、退職したいことを会社にいうための書類ですが、「進退伺い」は、これからの処遇を会社に委ねる、指示を仰ぐというものなので、自分では決められないときに使います。
よって、退職の意思表示は記入しません。
ビジネスで「進退伺い」を書かなければいけないときは、会社に重大な損害を与えているときなどなので、そのミスを処理しなければいけません。
ミスはそのままで、「進退伺い」を出しても、トラブルは解決しません。
まずは、ことの顛末を上司に報告することが大切です。
また、トラブルを解決しないままに「進退伺い」を出してしまうと、全て自分の責任になってしまい、不利になることもあります。
また、「進退伺い」を出す人は、中間管理職以上の役職についている人が多くなります。
「進退伺い」を使った例文
・『進退伺いを書くのは初めてなので、間違えていないのか不安です』
・『嫌いな部下がいたので、仕事を教えずにやらせていたら、重大なミスを犯し、自分が進退伺いを書くはめになった』
・『会社からの穏便な処置を期待して、辞表ではなく進退伺いと始末書を書いてみました』
「進退伺い」の返答や返信例
「進退伺い」を受け取ったら、会社側では、その人をどのようにするのかの話し合いがもたれます。
その結果を本人に伝えることになります。
「懲戒解雇」となった場合には、会社から辞めるように言われているので、「会社都合」になりそうですが、ペナルティとしての解雇であるため、「自己都合」になります。
そのため、ミスをしていないのに、会社から「進退伺い」を書くように言われてしまった場合には、会社に判断を委ねるので、不利になってしまいます。
まとめ
「進退伺い」は、会社に重大な損害を与えた時などに、退職、又は他の道に進んだほうが良いのかを判断してくださいという意味です。