「肝に銘じて」を解説します。
気になるビジネス敬語を、正しく学びましょう。
「肝に銘じて」とは?
肝に銘じてとは、心に刻むことをあらわします。
この場合の肝とは、重要なことの例えです。
そして銘ずるは、書きつけることを表現しています。
忘れないように心に刻み付けておくこと、絶対に忘れない様子を言い表します。
「肝に銘じて」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「肝に銘じて」は自分の行いに対して使います。
「肝に銘じて~いたします」のように、具体的な行動とセットにして用いられます。
とても重要な仕事に細心の注意で臨むとき、二度と同じような過ちを繰り返したくないときに引用します。
ちなみに「肝に命じる」は、よくある間違い言葉のひとつ。
「命じる」ではなく、日頃あまり見かけない「銘じる」が正しい言葉にあたります。
恥ずかしい思いをしないよう、再確認しておきましょう。
「肝に銘じて」を使った例文
・『部長のお言葉を肝に銘じて、精進いたします』
・『今回の件を肝に銘じて、慎重に行動いたします』
・『社訓を肝に銘じて、業務に励みます』
「肝に銘じて」の類語や敬語での言いかえ
「肝に銘じて」の言いかえに「心に刻み」もあります。
「心に刻み」とは、深く心に留めておくこと。
忘れないようにすることです。
「先生のありがたいお話を、一生心に刻みます」のように引用できます。
「肝に銘じて」の類似表現
「肝に銘じて」の似た表現に「銘記する」もあります。
銘記するとは立派な教えを忘れないように、努力することをいいます。
「本日のお話を銘記します」のように使います。
「肝に銘じて」の敬語表現
さらに他の言い方にしたいなら「念頭に置き」と言い直します。
「念頭に置き」とは、いつも心に留めておくことをいいます。
「注意点を念頭に置き、準備をおこないます」や「本日のお話を念頭に置き、進行いたします」として活用します。
「肝に銘じて」の返答や返信例
「肝に銘じて」は誓いの言葉を述べる、恭しい言い方です。
そのため「心強いお言葉、ありがとうございます。
今度とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます」とお送りします。
先方の丁寧な態度を踏みにじることのないよう、ソフトに返していきましょう。
まとめ
「肝に銘じて」の意味と使い方を学びました。
この表現は「心に留めておいて、忘れないようにする」という意味があります。
小さな失敗をしたとき、素晴らしいお話をお聞きしたときに用いられる表現です。
「念頭に置く」や「銘記する」そして「心に留める」など似ている表現も覚えておき、日頃の敬語に役立ててみてください。