「あしからずご了承たまわります」を解説していきます。
使い道の分からない敬語を、正しく学びましょう。
「あしからずご了承たまわります」とは?
「あしからずご了承たまわります」とは、こちらの要望を受け入れて欲しいという気持ちが込められています。
「あしからず」は「悪しからず」と書き「どうぞ悪く受けとめないでください」という意味があります。
「ご了承」は、事情を汲んでもらうことです。
「たまわります」は「もらう」という内容の表現になります。
「あしからずご了承たまわります」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「あしからずご了承たまわります」は、少々不自然な表現です。
「ご了承たまわります」だと、どこに敬意を置いているか分からない表現になってしまいます。
もし「あしからず」を用いるなら「ご了承たまわります」よりも「あしからずご了承ください」と言い切る方が、自然な日本語になるので心得ておきましょう。
また「あしからず」はこちらに非があるときなど、謝罪すべきシーンではタブーな表現です。
軽い印象になってしまい、先方に誤った印象を与えてしまいます。
あしからずを取るか、他の言い方に差し替えて用いていきましょう。
相手の心を思いやる文面にしていきたいです。
「あしからずご了承たまわります」を使った例文
・『大雨の場合は、運休となります。あしからずご了承ください』
・『プログラムは変更の可能性もあります。あしからずご了承ください』
・『明日は臨時休業いたします。あしからずご了承くださいませ』
「あしからずご了承たまわります」の類語や敬語での言いかえ
このフレーズの言いかえとして「あしからずご了承くださいませ」があります。
「ください」よりも「くださいませ」にする方が、より上品な言い方になります。
「あしからずご了承たまわります」の類似表現
よく似た表現として「誠に勝手ながら、ご了承ください」があります。
営業時間の変更や個数制限をお伝えする場合など、こちらの事情を伝える場合に引用できます。
「ご不便をお掛けいたしますが、どうぞ宜しくお願いいたします」と追加の文を添えると、柔らかく聞こえます。
「あしからずご了承たまわります」の敬語表現
さらに丁寧に伝えたいなら「ご了承賜りますようお願い申し上げます」と言い直します。
「あしからず」は人によっては、失礼に受けとめられることもあります。
そのため目上の方にお伝えするときに「あしからず」は省いておくと無難です。
シンプルながらも、気持ちの伝わる敬語にしていきましょう。
「あしからずご了承たまわります」の返答や返信例
このような表現は営業時間の変更など、アナウンス文に用いられます。
大勢の方にお知らせする内容であれば、個別の返信は控えておきましょう。
もし親しい担当者の方であれば「ご教示くださり、ありがとうございます。
承知いたしました」と返信文を送ります。
まとめ
「あしからずご了承ください」の意味と使い方を学びました。
この表現は、へりくだりながらこちらの主張を伝える言い方です。
「あしからず」を失礼と感じる方もいるので、迷った場合は他の言い方に直すなど工夫していきたいです。
美しい日本語を学んでおきましょう。