「便宜上」とは?
ビジネスでの使い方や敬語や言い換えなど分かりやすく解説していきます。
「便宜上」とは?
「便宜上」は、「都合を優先するために」や「具合がよいように計らった結果」などの意味で使用される言葉です。
「便宜」は「べんぎ」と読みます。
これは、「都合がよいこと」や「具合がよいこと」などの意味で使用される言葉です。
「便宜」の「宜」は、訓読みでは「よろしい」と読みます。
そして「便」には、「都合がよいこと」との意味があるのです。
たとえば、「交通の便がよい」のように、単独で使用した場合の意味を考えればそれも納得できるのです。
このように、「便宜」とは、「よろしく都合がよろしい事」であり、「いい感じな事」と類似の意味だと言えるのです。
なお、ここでは「上」を付与して「便宜上」としています。
このようにすることで、「都合を優先するために」のような内容を言い表す言葉になるのです。
「便宜上」のビジネスでの使い方、使うときの注意点
それでは、ビジネスで「便宜上」を使用する場合、どのような使い方になるでしょう。
たとえば、顧客にプロジェクトの体制図を提示することになったとします。
提示にあたっては、会社の責任者として部長の名前を体制図に記載することにしたのです。
このような場合には、「便宜上、部長のお名前を体制図に入れてあります」と述べるとよいでしょう。
これにより、都合を考えた結果である様子を、上手に言い換えて表現できるのです。
この言葉を使用する際には、「便宜上」に組み合わせる言葉に注意しましょう。
「便宜上」は言葉を続けることで、文章が初めて成立します。
たとえば「便宜上記載いたしました」のようにすることで、初めて「便宜上」という言葉が示す対象が明示されるのです。
そのため「便宜上」と組み合わせてもバランスの取れる言葉を、続けて述べる必要があるのです。
選択する言葉に注意しながら、上手に使用するとよいでしょう。
「便宜上」を使った例文
「便宜上」を使った例文を挙げます。
例文のように、便宜上「どうするのか」を続けて述べるようにすると、自然で分かりやすい文章を作成できます。
・『便宜上、今回は諦めました』
・『便宜上、資料にお名前を記載しました』
・『便宜上ですが、こちらにサイン願います』
「便宜上」の類語と敬語での言いかえ
「便宜上」の類語と敬語を解説していきます。
「便宜上」の類似表現
「便宜上」の類似表現には、「都合上」があります。
「便宜」と「都合」は、同じような意味合いで使用できる言葉だと言えるのです。
「便宜上」の敬語表現
「便宜上」を別な方法で敬語表現にするとどうでしょう。
たとえば「便宜を優先いたした結果」に言いかえできます。
まとめ
このように「便宜上」は、「便宜を考えた上で」という意味で使用できるフレーズです。
ビジネスでも使用できる言葉ですので、おぼえておくとよいでしょう。