みなさんは、ビジネスシーンにおいて、「木枯らしが身にしみる頃となりましたが」を使ったことはありますか?
今回は、この言葉の意味、使い方や注意点、言い換えについて、詳しく解説していきます。
「木枯らしが身にしみる頃となりましたが」とは?
「木枯らし」は、晩秋から初冬にかけて吹く冷たい風を指します。
「身にしみる」には、「体に深く感じる」という意味合いがあります。
「頃となりましたが」には、該当する時期や期間であることを指し示しています。
また、「なりましたが」の後には、相手の状況や様子を気遣う言葉が続きます。
つまり、「木枯らしが身にしみる頃となりましたが」は、「冷たい北風が吹く季節になりましたが」といったニュアンスで季節感を込めて述べた挨拶文です。
「木枯らしが身にしみる頃となりましたが」の使い方や注意点
一般的な使い方としては、「木枯らしが身にしみる頃となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか」といった言い回しが用いられています。
このことから、文書やメールの冒頭の挨拶として、また、相手を気遣うメッセージとして機能していることが分かります。
このように、季節に関したキーワードによる挨拶を、「時候の挨拶(じこうのあいさつ)」と呼び、ビジネスシーンをはじめ、様々な場面でとてもよく使われています。
ただし、この言葉を使うことが出来る時期やタイミングに、注意が必要です。
「木枯らし」という言葉は、晩秋から初冬にかけての季節を表していますが、厳密な定義としては、「西高東低の気圧配置にあり、風速8メートル以上の風を指す」とされています。
ですから、秋の終わり、また、冬の訪れを知らせる言葉として使うことが出来るでしょう。
「木枯らしが身にしみる頃となりましたが」の言い換え
・『晩秋の候、木枯らしが身にしみる頃となりましたが、いかがお過ごしでしょうか』
・『立冬の候、木枯らしが身にしみる頃となりましたが、お変わりございませんか』
・『木枯らしの候、晩秋を迎えますますご健勝のこととお喜び申し上げます』
・『木枯らしの候、冬支度にお忙しい時期かと存じますが、皆様いかがお過ごしでしょうか』
「~の候(こう)」は、「~でございますが」という意味合いを持つ、時候の挨拶です。
季節感を伴う言葉で成り立つため、四季折々の風情や状況を表現することが出来ます。
俳句でいう“季語”のような役割を果たします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「木枯らしが身にしみる頃となりましたが」は、時候の挨拶として、文書やメールの冒頭でよく使われています。
日本の四季に関する言葉は数多く存在しますが、各地域によってその言葉が相応しいかどうかも見極める必要があります。
「~の候」といった表現方法も上手く利用して、相手の立場や状況に見合った、素敵な挨拶フレーズを組み立てられるよう、研究してみてはいかがでしょうか。